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もりおか歴史文化館が音声ガイド導入 施設と展示の魅力分かりやすく

実際の展示と音声ガイドの画面

実際の展示と音声ガイドの画面

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 もりおか歴史文化館(盛岡市内丸)が2021年12月25日、スマートフォンなどを利用した「音声ガイドシステム」を導入した。

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 同館では以前、館内にボランティアスタッフを配置し施設や展示についての解説を行っていたが、「静かに落ち着いて展示を見たい」「声が気になる」という声もあったという。そういった意見も踏まえ、音声ガイドの導入を検討していた。

 本格的に導入を決めたきっかけには、新型コロナウイルス感染症の影響もある。感染症対策の一環として、声を出す環境や人が密集する状況を避けるため、学芸員による展示解説や講座を控え、動画配信でギャラリートークなどを行っているが、展示を見ながら同館への理解を深めてほしいという考えもあったという。

 音声ガイドは、来館者のスマートフォンなど手持ちの端末を使用するシステム。当初は専用端末を貸し出す案もあったが、コロナ禍における感染対策への配慮や、気軽さ、利用のしやすさを考え、利用者が普段使っている端末を利用できるシステムを選んだ。

 来館者は館内のチラシなどからQRコードを読み込んで音声ガイドシステムにアクセスし、イヤホンなどでガイドを聞く。音声ガイドは、1階観光交流ゾーンと2階歴史文化ゾーンの紹介のほか、同館の概要や建築、注意事項を含めて10コースを用意。利用者がいる場所や展示に合わせてコースや音源を選択する。コースを選んだ後は、ボタンをタップして音声を進めたり、戻したりすることが可能。ガイドの内容は職員らが考え、自動音声が読み上げるほか、画面に文章を表示することもできる。

 担当者は「展示資料にはそれぞれキャプションを付けているが、音声ガイドの内容はキャプションと変えている。音声であれば字数に限りのあるキャプションより詳しい説明もできる。職員同士で聞き合ったり、操作したりしながら内容を考えた」と話す。

 来館者の手持ち端末を使うため、音声ガイドを館外でも視聴できるのが特長。「ツアー客や修学旅行生は滞在時間が決まっているので、足早に展示を見ているのが気になっていた」と担当者。旅行の思い出話や学校でのまとめ学習などにも役立ててもらおうという思いも込めた。

 現在は日本語音声のみだが、3月には英語版も導入予定。職員らがガイドの英訳作業を進めている。担当者は「音声ガイドを聞きながら皆さんのペースで展示や館内を楽しんでほしい。家に帰って、『あの展示ってなんだっけ?』『これってどういうものだっけ?』という疑問が生まれたら、また音声ガイドを開いてみて」と呼び掛ける。

 音声ガイドシステムの利用は無料。利用時はイヤホン・ヘッドホンを使用。iPhone用のヘッドホンジャックアダプターを貸し出すほか、イヤホンの販売も行う。

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