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盛岡市遺跡の学び館で発掘調査をテーマに企画展 考古学者を名探偵に例えて

展示室の入り口には実際の調査で使われている道具が並ぶ。スプーンなど見慣れた道具も

展示室の入り口には実際の調査で使われている道具が並ぶ。スプーンなど見慣れた道具も

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 「盛岡市遺跡の学び館」(盛岡市本宮)で現在、第19回企画展「遺跡の名探偵-考古学者はここを見る!-」が開催されている。

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 同館では市内にある遺跡の発掘調査や出土品の収蔵、考古資料の展示会などを行い、これまでの企画展では出土品を時代ごとに紹介するなど難しい内容が多かった。今回は小学校高学年以上を対象に内容を構成。同館が行っている発掘調査に焦点を当てて、発掘調査の方法や土器の見どころなど、考古学の資料の見方と面白さを分かりやすく紹介する。

 考古学者たちは遺跡の地面に残る跡や出土した土器の形などを見て、時代や使い方を調べていく。その様子を「名探偵」に例えて企画展のタイトルとした。同館担当者の今野公顕さんは「今回の企画展は『へえ』と思ってもらうことが目標。考古学者は遺跡や出土品のどこを見るのか、どんな仕事をしているのか興味を持ってもらえたら」と話す。

 展示は4部構成。展示室の入り口には市内で行われている発掘調査で実際に使用している道具が並ぶ。1部では考古学について簡単に解説。日本で初めて行われた発掘調査や、土器以外の出土品、遺構・遺跡・遺物の違いなどを説明する。2部では「土から声を聞く」と題し、実際の現場の様子や調査の仕方を説明。現場の写真を使い、土の色の違いを見ながら遺跡を調査することも解説する。

 3部では土器の見方や図面の取り方、科学技術、保存技術などについて紹介。土器を携帯電話の進化に例え、時代ごとに変化し流行があることを分かりやすく説明している。4部では調査結果をまとめる報告書や出土品の収蔵について紹介。同館にはすでに約1万箱の遺物が保管され、今後も増えることが予想されているという。

 子どもたちに手を動かしながら展示を楽しんでもらおうと専用のワークシートも用意。「ミスターXからの挑戦状」と題して、名探偵に扮(ふん)した同館のキャラクター「みっけ」と一緒に遺物のスケッチや展示内容に関するクイズに挑戦できる。このほか、普段の企画展よりも解説用パネルの位置を低くしたり、字を大きくしたり、漢字に振り仮名を付けるといった子ども向けの工夫を多く取り入れた。

 展示室内には来館者に「考古学者のイメージ」を聞くコーナーもあり、映画やアニメのキャラクターの名前が多く挙げられている。今野さんは「発掘調査というとフィクションの壮大なイメージを持つ人もいると思うが、調査を行う私たちとしては遺跡や土器が見つかるのは日常的な出来事。でも、大昔の人が最後に触れた土器を、次に触れるのが現代の私たちだと思うとロマンがある。フィクション的なロマンもありつつ、現実はこういう作業があるということを知って、少しでも面白いと思ってもらい、未来の考古学者がこの展示から生まれたら」と話す。

 開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。入館料は一般=200円、小中学生=100円、小学生未満・市内在住の65歳以上は無料。月曜、毎月最終火曜休館。2022年1月23日まで。

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