紫波町日詰商店街を中心にイベントやまちづくりに取り組む「よんりん舎」(紫波町日詰)が現在、町内全域を対象とした体験型イベント「紫波町謎解き探検隊」を開催している。
新型コロナ禍の影響で遊びに行く機会や行事が減った子どもたちのために、何か楽しいことができないかという思いで企画した同イベント。パンフレットに記載された謎を解き、その答えを基に町内を巡る。
企画を担当する堀内雄麻さんは「以前、体験型の謎解きイベントに参加したスタッフの話を聞いて楽しそうだと思い、町の補助金を活用しながら自分たちのできる範囲で作ってみようと考えた。岩手県内でも体験型の謎解きイベントは少なく、街歩きができるのも魅力的。町民でも知らない紫波の魅力を知ってもらえる内容になるように工夫した」と話す。
学校のクラブ活動で不思議なことを探している2人のキャラクター・ナツとハルと一緒に、紫波町に残る「義経伝説」とそれにまつわる「お宝」を探すストーリー。参加者は謎が記載されたパンフレットを受け取ってまずは4つの謎を解く。謎を解くと探索範囲内にある4つの手掛かりが隠された場所が分かり、実際にその場所に行って手掛かりを手に入れる。集めた4つの手掛かりを基に5つ目の謎を解くと、「発見を証明するキーワード」となり、キーワードをホームページで発見報告するとクリアとなる。発見報告をした参加者に抽選で紫波町の特産品などを進呈する。
探索範囲は紫波町全域。人が1カ所に集まることを避け、町民でも普段はなかなか足を運ばない場所に行ってもらうためのアイデアだという。現地に行って手掛かりを得るのもポイントで、謎解きによって初めて入る場所へのハードルを下げるとともに、謎解き以外の買い物や散策も楽しんでもらおうという考え。
日詰商店街の藤屋食堂と虎屋、町内のビューガーデン、紫波フルーツパークの4カ所で謎解きのヒントを提供している。ヒントを聞きに来た参加者と店舗・施設との交流も生まれ、謎解き後にまた訪れる参加者も多いという。イベント終了後の日常的なつながりが生まれることへも期待を寄せている。
スタートから6日で60ほどの発見報告があるほか、「家にこもりがちだった子どもが外に出るきっかけになった」という声もあるという。堀内さんは「頭も体も使うので、まずは体調を万全にして参加してもらいたい。皆さんがまだ知らない紫波町の好きなところを発見してほしい」と呼び掛ける。
参加無料。謎解きに必要なパンフレットは「よんりん舎」(8時~17時30分、土曜・日曜・祝日休館)のほか、日詰商店街の虎屋・藤屋食堂・原スポーツ・天狗寿司、オガールプラザ内情報交流館(10時~21時30分、月曜休館)で配布。9月30日まで。