滝沢市は3月22日、IGRいわて銀河鉄道と連携したラッピング車両を公開した。
「銀河鉄道」をイメージした星空とちゃぐぽん・ぎんがくん・きらりちゃんが描かれたデザインも
車両へのラッピングは新型コロナウイルス感染症の影響を受けて公共交通機関の利用者が減少する「IGRいわて銀河鉄道」の維持と支援、さらなる利用促進を目的としたもの。ラッピング車両は1編成2両で、車両の全面ラッピングは同社としても初の試みとなった。IGRを広くPRし、県内外からの注目度の向上や身近な交通手段として地元での意識醸成を図る。
ラッピングのデザインや企画には岩手県立大学の学生らも参加。車両は両側面で異なるデザインを採用し、滝沢市のキャラクター「ちゃぐぽん」やIGRいわて銀河鉄道のキャラクター「ぎんがくん・きらりちゃん」が登場する。片面は「チャグチャグ馬コ」をテーマに、チャグチャグ馬コが行進する様子と共に、滝沢市内の施設や名所、名物のイラストが描かれる。もう片面は「銀河鉄道」をイメージさせる星空の中にIGRの制服を着たちゃぐぽん・ぎんがくん・きらりちゃんの姿がデザインされている。窓枠やつり革など車内にもオリジナルデザインの飾りが施された。
22日には「滝沢駅」でラッピング車両のお披露目セレモニーが行われ、滝沢市の主濱了市長とIGR銀河鉄道の浅沼康揮社長をはじめとする関係者のほか、岩手県立大学の学生、駅近隣の「川前保育園」の園児ら、地元住民、鉄道ファン、ちゃぐぽん、ぎんがくん、きらりちゃんが集まり、車両を出迎えた。
主濱市長は「これをきっかけに地域鉄道としての重要性を感じてもらい、市民と共に身近な『マイレール』であるIGRを応援していきたい。ラッピング車両は滝沢市の新たな観光物産の一つとなる。多くの人の目に留まることで新たな利用者獲得へつなげたい」と話す。
ラッピングに使われた車両は表面の劣化もあり、利用者からも「なんとかしてほしい」と要望があったという。到着した車両を見た浅沼社長は「見事で、きれいな車両だ。見違えた」と驚き、「IGRとしても初めての試みで、社員たちの思い入れも強い。この車両は八戸まで走ることもあるので、滝沢市のPRにもなる。大切に管理、運行をしていきたい」と意気込んだ。
ラッピング車両は23日から通常ダイヤの中で運行している。