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盛岡市動物公園、動物医療費支援募る 「動物たちの健康を一緒に守って」

ECサイトを活用して動物医療費の支援を募る

ECサイトを活用して動物医療費の支援を募る

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 盛岡市動物公園ZOOMO(ズーモ、盛岡市新庄)が現在、同園で飼育している動物に十分な獣医療を提供するため、動物医療費の支援を募っている。

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 同園は、人と動物と自然の健康は相互に関係しているという考え方「One World-One Health」の理念を掲げ、動物の福祉と保全教育を大きな柱とし、動物の積極的な治療や予防に力を入れて取り組んでいる。その一方で、2020年度は例年に比べてより多くの医療費がかかっている状況もあり、このまま続けていくと、現在のような獣医療を提供することは難しくなってくるという。

 動物の生活の質を守り、より良い獣医療を提供することを目指し、同園は動物医療費の支援を募ることを決定。9月末から専用のECサイトを通じて寄付の受け付けを始めた。支援を募るに当たっては、支援者の負担を少なくすることも重視。他の動物園の例も参考に、スマートフォンなどからも利用できるインターネット通販の仕組みを活用し、最小金額を500円に設定するなど、気軽に支援できる環境を整えた。

 公式ホームページでは「年間でどれくらいの医療費が必要か」「検査や治療にかかる費用」について紹介。支援金の使い道についてもSNSなどで定期的に報告している。担当者は「どれくらいの金額でどんなことができるか知りたいという支援者からの声を取り入れた。自分の支援が堂のように使われているか『見える化』することで、動物たちとのつながりを感じてもらえるようにしている」と話す。

 同園では、内服薬や外服薬、ワクチン、消毒剤、サプリメント、検査薬などの医薬材料費が年間約240万円、血液検査や細菌検査、CT・MRIといった外部検査の依頼などに使う検査委託費が年間約60万円必要となっている。例えば細菌検査には約2,000円、CT検査には約5万円、MRI検査には約10万円がかかる。

 同園の獣医師は「年間で決まった医療費があり、その中で治療や検査、予防の取り組みを行っていかないといけない。医療費に余裕があれば治療の選択肢も広まり、私たちも安心して動物たちに向き合い、助けるためにさまざまな方法を考えることができる」と話す。

 支援の目標金額は年間100万円。スタートしてから1カ月半ほどで50万円弱が集まり、12月までの3カ月間で約67万円となった。その後も定期的な支援が続いている。支援金は、45歳で国内最高齢となったシロサイ「サイカ」の治療や、ホンドタヌキのCT・MRI検査、ポニーのワクチン接種などに使用。このほか動物の健康診断にも活用される。

 支援者からは「頑張って」という応援の声も寄せられ、中でも特定の動物のファンからは「この動物をよろしく」というメッセージも届いている。獣医師は「動物たちをこんなふうに思ってくれているのかという気付きがあり、本当にうれしい。動物医療では、病気になる前の発見と予防も重要。支援者の皆さんと一緒に動物たちを守りたい」と呼び掛ける。

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