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岩手県立美術館で「唐武と芸術写真の時代展」 芸術写真が花開く時代を紹介

唐武《丸の内三題(其の二)》1928年 岩手県立美術館所蔵

唐武《丸の内三題(其の二)》1928年 岩手県立美術館所蔵

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 岩手県立美術館(盛岡市本宮)で1月16日から、企画展「唐武と芸術写真の時代」が開催される。

 1902(明治35)年に現在の二戸市に生まれた唐武は岩手を代表する写真家としても知られ、1935(昭和10)年には現在の中ノ橋通りに「唐たけし写場」を開業。現在も建物が残っている。

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 唐は絵画の表現を手本とする「芸術写真」に岩手でいち早く取り組み、大正末期から戦前にかけて、県内の写真界をリードする存在として活躍。モダンな感覚と巧みな画面構成力がある作品は、近年の写真史研究においても高い注目を集めている。

 同展は初となる本格的な回顧展。担当学芸員は2009(平成21)年に開催した企画展の準備期間中、大正期の写真に詳しい名古屋市美術館学芸員の竹葉丈さんから唐武の存在を教えられ、その後、竹葉さんから遺族を紹介されたという。それが縁となり、2011(平成23)年の夏の常設展で作品の一部を展示し、同館で唐作品を収蔵することとなった。常設展では紹介しきれなかった作品もあったことから、「いつか企画展を」と考えていた中で、今回実現にこぎ着けた。

 今回の展覧会では約100点の唐作品を展示。ほかに、同時代の主要芸術写真家たちの作品、唐と活動を共にした岩手の写真家たちの作品や資料と併せて、岩手で芸術写真が花開いた時代を紹介する。

 関連イベントとして、初日となる1月16日には竹葉丈さんによる講演会「唐武の写真:表現の変遷とその精華」を開催。2月7日には写真家の伊藤隆宗さんが講師を務めるワークショップ「あそぶ・まなぶ・スマホカメラ」を行うほか、期間中に2回のギャラリートークを予定する。ワークショップのみ、事前の申し込みが必要。館内レストランの「パティオ」では特別メニューも提供する。

 担当学芸員は「100年近く前の写真表現の豊かさに驚いてもらえると思う。皆さんの来場を心から待っている」と呼び掛ける。

 開館時間は9時30分~18時(入館は17時30分まで)。観覧料は一般=前売り600円、当日800円、高校生・学生=同400円、同500円、小学生・中学生=同200円、同300円。前売り券は同館のほか、岩手県民会館、カワトク、アネックスカワトク、フェザン、東山堂書店、さわや書店本店、Cyg art galleryなどで取り扱う。会期は2月14日まで。

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