岩手県立図書館(盛岡市盛岡駅西通1)は8月9日、動画配信サイト「ユーチューブ」に、スタッフによる昔話や民話が楽しめる「いつでも どこでも おはなし会」を投稿した。
同館では、図書館スタッフやボランティアが読み聞かせなどを行う「おはなし会」を定期的に開いているが、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて3月から開催を中止。利用者からは「おはなし会がなくて寂しい」という声も寄せられていたという。
現在もこれまで通りに「おはなし会」を開くのは難しく、同館の児童書担当を含めたスタッフらは中止になった「おはなし会」の代わりになるアイデアを考えていた。他の図書館の実施例などを参考に動画を作成してみてはどうかという意見が出てきた。
動画の「おはなし会」は、「いつでも どこでも おはなし会」と題し、地域に伝わる民話や昔話を紹介。1つ目は岩手らしいものをと、「岩手」という名前の由来にもなっている、「三ツ石神社」と「鬼の手形」の物語で動画を作成した。
動画の読み手は「おはなし会」でも読み聞かせを行っていたスタッフが担当。折り紙で作ったキャラクターたちが登場する人形劇のような形となっている。物語の台本や折り紙のキャラクター、小道具、背景のイラストは児童書担当スタッフらによる手作り。動画の最初には「イワオくん」というカッパのキャラクターも登場してナビゲーターを務める。
「いつでも どこでも おはなし会」の投稿は今後も継続していく予定。担当者は「インターネットを通じて、いつでも、どこでも、何度でも楽しんでもらえる。子どもたちが家で過ごす時間も増えていると思うので、楽しんでもらえるとうれしい。『こういうお話があったんだ』とワクワクしてもらえれば」と呼び掛ける。