動物園水族館動物医療チーム「一般社団法人 未来を創るどうぶつ医師団」は3月5日、オリジナルグッズを販売する「オンラインショップ」を開設した。
同法人は、動物園や水族館で飼育されている動物たちの福祉や医療レベルの向上、人材育成などを目的に、2019年10月に結成。人間と動物の健康と地球全体の健全性が一つにつながっているという「One Health(ワンヘルス)」の考えを活動理念に掲げ、法人格を持つ団体としては全国初の例として活動を続けている。
現在は、盛岡市動物公園など県内外の施設と連携した動物の診療・治療、イベントの開催、SNSを通じた情報発信などを中心に取り組む。少しずつ支援者も増え、応援のメッセージが届くこともあるという。一方、人手や資金が足りていない課題も抱えている。
オンラインショップは、支援方法の幅を広げるために開設。昨年、医療費や医療機材費などを確保するために実施したクラウドファンディングの返礼品としてオリジナルグッズを作ったことから、一般向けにも販売することを考案した。法人には獣医師ではないメンバーも多く、「自分たちにできることを」という思いでスタートした。
取り扱うグッズは、マグカップ・トートバッグ・クリアファイル・ノート・ボールペン・メモパッド・眼鏡拭きの7種類。それぞれのグッズにはロゴマークと、動物たちのシルエットが描かれているほか、クリアファイルには盛岡市動物公園のイヌワシの写真も使われている。売り上げの一部は、人間と動物の共生のため、動物園や水族館で暮らす動物たちの医療福祉の向上のための活動に充てる。オリジナルグッズは、今後、盛岡市動物公園や保護猫カフェ「もりねこ」の店頭でも販売する予定。
広報担当の工藤幸枝さんは「グッズを使ってもらうことで、私たちの活動を多くの人に知ってもらえることにもつながると思う。動物と人間の暮らしもどこかでつながっていて、一つ一つの行動をつなげていけば命を救う取り組みに変わっていく。少しでも協力してもらえれば」と呼び掛ける。