盛岡広域フィルムコミッション(盛岡市中ノ橋通1)は、岩手県内で撮影が行われた映画「影裏」(2月14日公開)のロケ地マップを製作した。
映画「影裏」は、盛岡在住の作家・沼田真佑さんによる、芥川賞を受賞した同名小説の実写作品。転勤をきっかけに岩手・盛岡に移り住んだ主人公・今野と、盛岡で出会う同僚・日浅の関係性と別れ、周囲の人々との交流を描く。撮影は盛岡を含めた岩手県内で行われ、盛岡出身の大友啓史さんが監督を務め、主人公の今野を綾野剛さん、日浅を松田龍平さんが演じる。
盛岡広域フィルムコミッションの多田研三さんは「作品自体は全編通してシリアスな雰囲気があったが、撮影の現場は和やかな雰囲気だった。綾野さんや松田さんは役に入り込んでいて、ピリッとした空気も感じられた」と撮影時の様子を振り返る。
ロケ地マップは、県内・市内で撮影された作品と共に各地での散策も楽しんでもらおうと製作。今野と日浅が釣りをする「志戸前川」(雫石町)や「米内川」(盛岡市)、2人が訪れる飲み屋「番屋ながさわ」(盛岡市)、ジャズ喫茶「BASIE」(一関市)など、盛岡市内とその近隣地域20カ所の撮影地を紹介する。
屋外での撮影のほか、屋内を使った撮影が多かったという。「まちなかの風景は分かりにくい場所が多いが、建物の中や店舗を使った場面も多く、登場人物と同じ雰囲気を楽しめるのも魅力」と多田さん。「オール岩手で作り上げ、地産地消の映画とも言える作品。皆さんにぜひ見てもらいたい。その後は、街の中を散策してみたり、お茶や食事を楽しんでみたり、ロケ地巡りも楽しんでもらえれば」と呼び掛ける。
ロケ地マップは「プラザおでって」のほか、県内各地域の観光案内所、東京のいわて銀河プラザ」などで配布する。