盛岡市は、身近な人などを亡くした遺族が行う手続きをサポートする「おくやみコーナー」を、市役所本館1階市民登録課の待合スペースに設置した。
「おくやみコーナー」の設置は、市民からの要望や議会での提案がきっかけ。県内自治体では初の取り組みとなる。遺族が行う行政手続きはかなり多く、市役所内でも複数の窓口を回ることになる。亡くなった後すぐに行わなければいけないものもあり、遺族の心の負担や手続きへの不安も大きい。「1カ所で説明してもらいたい」という声もあり、「どのように案内するか」について検討を重ねてきた。
「おくやみコーナー」では、担当職員が遺族と面談しながら、必要となる手続きと市役所内の窓口について案内。36項目のチェックシートを使い、世帯主であったかどうかや税金の納付状況などの亡くなった人の情報について確認し、パンフレットなどを用いて市役所内で可能な手続きについて説明する。チェックシートの内容は市役所の1階から順番に上の階へと向かうように作られ、窓口を回りやすく、手続きミスが少なくなるように工夫した。
11月25日の開設から1週間で1日平均7人が利用しているという。当面の間は予約を取らず、市役所を訪れた人を利用対象としている。市民登録課の担当者は「亡くなった人によって手続きはさまざま。手続きが初めてという人や高齢の遺族の場合、どうしていいか分からないという不安を抱える人は多い。ぜひコーナーを利用して相談してもらえれば」と呼び掛ける。
コーナーの受付は9時~16時。