バスケットボールB3リーグの「岩手ビッグブルズ」は現在、B2リーグ昇格へ向けたプロジェクトとして、クラウドファンディングで支援を募っている。
今シーズン、開幕後は3連敗したものの、その後は順調に勝利を重ねる同チーム。現在B3リーグでは1位となっており、リーグ優勝とB2リーグへの昇格を狙いチームが一丸となって戦っている。
一方、同チームは4千万円を超える債務超過の現状を抱える。Bリーグでは2020年6月時点でクラブが債務超過の状況であるとB2ライセンスは発行されないため、このままB3リーグを勝ち抜いても、財務状況が改善されなければB2ライセンスを執行し、昇格できない可能性があるという。
債務超過解消に向けてはさまざまな手段を講じているが、その一つとしてチームを応援する「ブースター」の力を借りるクラウドファンディングを11月にスタート。目標額は500万円で、集まった金額は財務健全化のための費用として使われる。
スタートから1カ月が経過し、現在の支援額は99万円超。その多くは県内からの支援だが、県外からの支援あり、「頑張ってほしい」「B2で戦う姿が見たい」「今年こそ昇格」といった応援メッセージも続々と集まっている。
支援額は一口1,000円からで、お礼の動画メッセージのほか、選手全員のサインが入った特別なユニホーム、練習の見学などバスケットボールチームならではの返礼品を用意したことが人気を得ている。今後は県外在住者向けの返礼品を充実させていく考えもある。
今月14日、15日には「釜石市民体育館」での試合も控える。2011年の東日本大震災と共に立ち上がった同チームは、「復興のシンボルに」という思いも持っている。担当者は「岩手のプロスポーツチームとして、なくなってはいけない存在だと考えている。優勝に向け、チームにもまとまりが出てきた。皆さんと一緒に岩手を盛り上げて行けるように、どうか力を貸してほしい」と呼び掛ける。
クラウドファンディングは31日まで。