「第五怪 町家のお化け屋敷 呪われた人形」が7月26日、「もりおか町家物語館」(盛岡市鉈屋町)の浜藤ホールでスタートした。
今年で5年目を迎える同館のお化け屋敷は、周辺の子どもたちや地域住民からも好評。懐かしさを感じられる手作りの仕掛けで、幅広い年代が楽しめる夏の風物詩となっている。今年は「呪われた人形」をテーマに、ストーリー面にこだわった内容となっている。
今回のお化け屋敷の舞台設定は、昭和元年に創業し、昨年閉店した人形とぬいぐるみの店「REIWA(れいわ)」。オーナーが消えた後も店の中にはたくさんの人形が放置されたままとなっている。放置された人形たちは寂しい気持ちを抱えたまま「令和」の時代を迎え、あの世の霊の力を借りて本物の人間や動物になろうとしたが、霊の力が足りず「呪われた人形」になってしまったという。来場者たちは呪われた人形が漂う店の中へと入っていくことになる。
昨年同様、場内の明かりは最低限に抑え、来場者は懐中電灯の明かりを頼りに出口を目指す。閉店した店が舞台のため、「立ち入り禁止」のテープが張り巡らされた廃虚らしい演出や、並べられた人形が恐怖をあおる。
担当者の刈屋千帆子さんは「暗闇を自分で照らしながら歩かないといけないドキドキを味わってもらいたい。照らした先に何かがいて思わず声を上げてしまうかも」と話す。「製作スタッフたちも毎回こだわって作っているが、『今年がこれまでで一番怖いかも』という声もある。最初はかわいかった人形やぬいぐるみたちがだんだん不気味に変化する様子にも注目して」とも。
期間中、8月13日には開館時間を延長した「夜の怪」を実施。演出を変えて「少しだけ」怖さを増すほか、先着30人に「お化けグッズ」の進呈も予定している。8月4日・7日10日には連携企画として、「いわてアートサポートセンター 風のスタジオ」(肴町)で、「朗読劇 高橋克彦百物語」も開く。
刈屋さんは「人形やぬいぐるみたちが登場するかわいらしさと不気味さ、怖さを楽しんでほしい。懐かしいスタイルのお化け屋敷で、家族や友達と夏休みの思い出をつくって」と呼び掛ける。
入場料は一般=800円、大学生・高校生=500円、中学生以下=300円。開催時間は10時~17時、8月13日の「夜の怪」は18時~20時(いずれも最終入場は終了30分前まで)。8月18日まで。