岩手県北自動車(盛岡市厨川1)は7月31日、盛岡・宮古間を運行する都市バスに、2階建てバス「盛宮106特急」を導入する。
今回導入される車両は、スウェーデン・スカニア社製の最新鋭2階建てバス。2階最前列部には、大きな窓から目の前に広がる景色を楽しめる3列シート「ワイドビューシート」6席を配置し、後方には4列の「スタンダードシート」41席、1階にはWi-FiやAC電源などの設備を生かした「ビジネスシート」6席を用意した。スカニア社製バスへの3列シート導入は日本初、2階建てバスの導入も東北内では珍しいという。
2階建てバスの導入には、東日本大震災以降沿岸部への観光客が減っていることから、その解決策の1つとしてインパクトの強いものを打ち出すという狙いがある。自家用車での移動が多い地元民へのバス利用促進、珍しいバスを運行することで「バスに乗ってみたい」「運転してみたい」という憧れにつなげたいという考えもある。
バスは盛岡-宮古間を1日1往復し、盛岡駅・県庁市役所前・やまびこ産直館・宮古駅前・浄土ヶ浜パークホテル以外の停留所を通過する特急運行となる。全席指定席で、7月4日から事前予約がスタートしているが、ワイドビューシートを中心に好評だという。
運行がスタートする7月31日12時45分からは盛岡駅東口7番乗り場で出発式を開く。見学やバスの見送りもできる。
岩手県北自動車の担当者は「新しいバスに興味を持ってもらい、たくさんの人に利用してもらえればうれしい。沿岸部の観光集客の後押しになれば」と呼び掛ける。
片道運賃は、ワイドビューシート・ビジネスシート=2,500円(小人=1,490円)、スタンダードシート=2,030円(小人=1,020円)。事前予約はウェブサイトで受け付ける。