盛岡フラッグアート展実行委員会では現在、「第18回盛岡フラッグアート展in肴町」の開催に向けて作品を募集している。
「盛岡フラッグアート展」は、盛岡市肴町商店街アーケードを会場に2002(平成14)年にスタート。アーケードをリニューアルした際に、看板などを下げられる昇降機を取り付けたことから、有効活用する方法の1つとして、岐阜県で行われていたフラッグアート展を参考に考案された。
フラッグアートは横2メートルから2メートル30センチ、縦2メートル70センチのフラッグにイラストや文字などを描く。使用している布は古くなったシーツ再利用したもので、スタッフらが破れた部分の修繕や作品をぶら下げるための部品取り付けを手作業で行っている。今年で18回目を迎え、昨年までの総作品数は700点を越えた。
第1回・第2回は自宅などで作った作品を持ち込む形だったが、「作る場所がない」という声を受けて、第3回からはアーケード内での制作イベントも実施。その結果、参加者の増加につながったほか、学校や福祉施設などグループ参加も増えていったという。出展作品に順位を付けないのも「盛岡フラッグアート展」の特徴となっている。
事務局を務める同商店街振興組合の青年部に所属する佐々木大さんは「山が見え、川があるという盛岡の不変的なイメージはもちろんだが、街の変化や時代ごとのトピックに焦点を当てた作品も多い」と話し、「一つ一つが素晴らしい作品なので、優劣は付けられない。地域の皆さんと共に、アートを作り、見て、触れる機会と、楽しむ場を作っていきたい」とも。
今回は「家族・友達」「花・緑・水」「私たちのまち」「夢・希望・未来」「想(おも)い出」「その他(自由に設定)」の6つのテーマに加えて、特別テーマ「盛岡市動物公園 開園30周年」を設けて作品を募集。出展方法は自主制作とイベント制作の2つがあり、自主制作の場合は応募用紙もしくは専用エントリーフォームに必要事項を書いて申し込み、フラッグを同商店街振興組合事務局まで取りに行き、完成後に持ち込む必要がある。イベント制作の場合は申し込み後、9月1日にアーケード内で実施する制作イベントへ参加する。
今年は空き店舗を使った展示も検討しているほか、今後も展示方法のバリエーションを増やそうと構想を膨らませているという。佐々木さんは「肴町も大きな変化があった。この変化を前向きに取り入れていく」と意気込み、「フラッグアートが展示されると、アーケードを歩く人はみんな上を向いて歩いてくれる。気持ちが暗くなり下を向きそうなことがあっても、フラッグアートをきっかけに少しでも顔を上げてもらえたらうれしい」と呼び掛ける。
締め切りは9月13日。