「ママフェスいわて2019」が5月12日、「オガール紫波」(紫波町)で開催される。
子育て世代の女性に向けて、「ありのままの自分でいることの大切さ」を伝えようという思いで企画された同イベント。実行委員会代表の古澤美香さんも母親になってから多くの悩みやつらさを抱えていたが、それに気付かないまま苦しい思いをしていたという。その中で転職を経験するなど周囲の環境が変わるうちに「自分を大切にすることの大切さ」に気付き始めた。
古澤さんは「何事も子ども優先で、自分のことは二の次の生活。一生懸命やってみるけど、思い描いた母親にはなれない。そんな悩みやつらさを持っていたが自分では気付なかった」と振り返る。「自分を大切にできず、つらさを抱えて余裕がない状況では、子どもにも愛情を注げない。それをたくさんのお母さんに気付いて、知ってもらいたい」とも。
大勢が集まるような形で思いを発信しようとイベントを企画。ただ楽しむのではなく、「気付き」を持ち帰ってもらおうと、子育てを経験する女性たちから話を聞ける「パネルディスカッション」と、イベントの趣旨に賛同する出店者が集った「出店ブース」の2つの内容に分けた。
パネルディスカッションは岩手県議会議員で初の妊娠出産を経験した吉田けい子さんをコーディネーターに招き、フルタイムで働く母親、自宅で仕事をする母親、専業主婦の母親3人をパネリストに迎える。出演者もそれぞれ違うタイプの女性であることやそれぞれの得意なことを生活に生かしていること、活躍しすぎていない身近に感じられる女性でもあることなどを条件に選んだ。
出店ゾーンは実行委員会メンバーが選んだ21店が出店。ハンドメード品や総菜などの販売のほか、物作りワークショップ、占い、マッサージなど幅広い出店者が集まる。
パネルディスカッション参加者の託児も受け付け、子どもから離れることで「ママが自分のプライベートの時間を作る」ことも大切にしている。一方で、父親やこれから母親・父親になる人の来場も歓迎。「自分を大切にしたい」という思いを持つ人を広く受け入れる。
実行委員会広報担当の田村真由美さんは「私自身、母親として悩んだ時期は多かったが学ぶことも同じく多かった。色んな事情を抱えていても、ママだからできること、自分だからできることを参加者の皆さんと一緒に気付いていきたい」と話す。古澤さんは「イベントに参加して何かを得て前に進もうと思っても、今のままで良いと思っても、少し立ち止まろうと思っても全て正解。自分のままであってほしい、大丈夫だと伝えたい」と呼び掛ける。
開催時間は11時~15時。パネルディスカッションは13時~14時30分。出店ブースは入場無料。パネルディスカッションの参加費は1,000円で、申し込みは専用フォームから受け付ける。