サッカーJ3・いわてグルージャ盛岡と岩手県サッカー協会は現在、Jリーグスタジアム基準を満たすスタジアムを岩手県内に整備することを要望する署名運動を行っている。
Jリーグでは2022年6月までに照明付きのスタジアムを必ず具備するように求めているが、同チームが現在ホームスタジアムとして使っている「いわぎんスタジアム」をはじめ県内にJリーグの基準を満たすスタジアムはない。このまま照明設備が整備されなければJリーグからの脱退を余儀なくされるほか、J3リーグを優勝してもスタンド数などのJ2・J1の基準を満たすスタジアムが存在しなければJ2への昇格はできない。
暑い時期の昼間の試合は選手だけではなく、応援するサポーターにも厳しい環境となるため、ナイターの重要性は高まってきている。チームを運営する「いわてアスリートクラブ」の代表・宮野聡さんは「スタジアムが整備されればJリーグの試合開催だけではなく、アマチュアサッカーやラグビー、イベントやコンサートの会場などの多目的な活用もできる。子どもたちが日常的にスポーツと触れ合う機会や、スポーツを見る楽しみ、喜びを感じる場所としてもスタジアムの存在は大きい」と話す。
署名は3月12日にスタート。インターネットを通じたオンライン署名と署名用紙を使ったメール・ファクスでの受け付けも行い、1週間で約6000人分の署名が集まった。集まった署名は岩手県と盛岡市に提出し、スタジアム整備の要望を伝える。
同チームは今季からチーム名を「いわてグルージャ盛岡」に変更。県内全33市町村を本拠地としている。宮野さんは「『おらが街のチーム』としてサポーターの皆さんからも強く応援してもらえている。その期待に応えるためにも一つ一つ成長を重ねたい」と意気込み、「施設が充実することで新しいサイクルも生まれ、岩手の活性化にもつながると考えている。県内の皆さんはもちろん、県外の皆さんにも支援してもらえれば」と呼び掛ける。
実施期間は5月31日まで。署名用紙はチームのホームページからもダウンロードできる。