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盛岡で書家・沢村澄子さんの展覧会 宮沢賢治作品モチーフに

高い天井を生かした迫力のある展示。来館者からは驚きの声も

高い天井を生かした迫力のある展示。来館者からは驚きの声も

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 もりおか啄木・賢治青春館(盛岡市中ノ橋通1)で現在、第82回企画展「沢村澄子展 銀河鉄道の夜」が開催されている。

 沢村さんは盛岡在住の書家。個展を中心に作品を発表し、開催回数は50回を超える。その作品や活動が認められ、2002年には岩手県美術選奨を書の分野から初めて受賞した。

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 同館では以前から沢村さんへ展覧会のオファーを行ってきたがタイミングが合わず、今回ようやく実現したという。同館が宮沢賢治にまつわる展示を行っていることもあり、宮沢賢治作品をテーマにした35点の作品が並び、そのほとんどは今回の展示に合わせて制作された新作。展示には会場全体を作品化するインスタレーションの手法も取り入れられている。

 会場の高い天井を生かして展示した作品「銀河鉄道の夜」は、新聞誌430枚に「銀河鉄道の夜」の物語が書かれ、天井から壁にわたって貼り付けてあり、来館者は見上げながら作品を鑑賞する。この作品のアイデアは沢村さんが会場の下見に訪れた際に、天井と照明の配置を見て「プラネタリウムのようだ」と感じたことから生まれたという。多くの来館者が会場に入った瞬間、天井と壁を使った展示に驚きの声を上げる。

 「注文の多い料理店」をモチーフにした作品では、牛乳パックを組み上げて作中に登場する「山猫軒」をイメージ。内側には「注文の多い料理店」の物語が書かれ、中に入って書を見ることができる。同じく牛乳パックを使った「座れない椅子」は「セロ弾きのゴーシュ」がモチーフで、もともと会場内にあったピアノと組み合わせて展示している。ぶつかったり、地震などで作品が倒れたりしたときに人を傷付けないことや、質がよく長持ちすることから、牛乳パックを使う作品が多いという。

 10人の応援作家による作品も展示。同じく宮沢賢治作品をテーマにし、牛乳パックを使っている。

 担当者は「沢村さんが在住ということもあるが、沢村さんが書く文字のパワーを感じてほしい思いがあり、オファーを続けてきた」と話し、「モチーフとなった賢治作品に触れるきっかけにもなればうれしい。インスタレーションは鑑賞する皆さんの存在も作品の一部となる。会場の雰囲気や空気、においを感じて、感情を動かしながら楽しんで」と呼び掛ける。

 開館時間は10時~17時。第2火曜休館。観覧無料。3月24日まで。

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