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矢巾町フリーマガジン「ふらっぷ」創刊 地域おこし隊が街のニッチな魅力探る

「一緒に『ふらっぷ』を盛り上げて」と呼び掛ける鈴木さん(右)と下町さん(左)

「一緒に『ふらっぷ』を盛り上げて」と呼び掛ける鈴木さん(右)と下町さん(左)

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 矢巾町のフリーマガジン「ふらっぷ」が11月15日に創刊した。

 「ふらっぷ」の編集を務めるのは同町の地域おこし協力隊として活動する鈴木俊太さん、下町龍也さん、藤岡裕子さんと岩手大学写真部の学生ら。フリーマガジンの製作を思い付いたのは2017年から活動する鈴木さん。矢巾町の情報を発信するためSNSを活用してきたが、SNSを見る人が少ないことに気付いたという。そこで、紙媒体を使った情報発信手段としてフリーマガジンの発行を考えた。

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 アイデアを思い付いた時の隊員は鈴木さん1人。「いつか協力してくれる人が増えたら」と企画を温めてきた。その後、今年1月に藤岡さん、4月に下町さんがメンバーに加わったことで、夏から製作をスタート。鈴木さんと下町さんが中心となって進め、鈴木さんが文章と写真、下町さんがイラストと誌面デザインを担当し、藤岡さんが取材先の農家などとの橋渡し役でサポートする。季刊誌で今後は冬・春・夏号の発行も予定している。

 鈴木さんは「同じ紙媒体だと町が発行している広報もあるので、同じような内容では駄目だと思っている。協力隊の強みは町外から来たということ。いろんな角度から矢巾を見て、町の空気をそのまま伝えたい」と話し、下町さんは「町に住む皆さんの人となりが伝わるように、日常のふとした瞬間を切り取った写真を多く使っている。ニッチな魅力を取り上げるインパクトのある記事で、『普通のフリーマガジンじゃないぞ』と思ってもらえるような工夫もしている」と話す。

 誌面は町内の農家や住民を紹介するコーナーのほか、協力隊が矢巾の最南端へ足を運ぶ調査や矢幅駅前の飲食店で提供している「おやき」についての研究などユニークな企画で構成。岩手大学写真部が担当するコーナーは、写真を使って現在と昔の矢巾を比べたり、思い出を振り返ったりする内容となっている。

 誌面で使う古い写真の提供や矢巾の新キャラクターを作る企画など町民の参加を呼び掛けるコーナーも多い。下町さんは「こちらから呼び掛け続けるのではなく、レスポンスがあるフリーマガジンを目指したい。皆さんを巻き込んで一緒に盛り上げられるネットワークをつくっていきたい」と話す。

 鈴木さんは「協力隊には任期がある。私たちがいる時だけ発行するのでは『地域おこし』ではない」と話し、「日常を違った角度で見た矢巾を見てもらうことで、こういう見方もあるんだと面白がってもらえればうれしい。いろんな人に愛されるものになれば」と思いを込める。

 矢巾町役場、矢巾町活動交流センター「やはぱーく」などの町内公共施設・飲食店で配布するほか、ウェブサイトでも公開する。