「盛岡広域フィルムコミッション(FC)」が10月11日、全国各地で映像作品への撮影支援やロケーション資源の発掘などに取り組む団体へ贈られる「第4回JFCアワード」の優秀賞を受賞した。
全国のFCやロケ支援団体などが加盟するNPO法人「ジャパン・フィルムコミッション(JFC)」が行っているもの。映画やテレビドラマなどの映像作品に関わる撮影支援や作品を活用した地域活性化などに取り組むFCなどを表彰し、各FCの意義や活動内容などを広く知ってもらうことで、撮影への理解・協力の促進、撮影環境の向上などを図ることを目的に創設された。
今回は14件の候補の中から、舘ひろしさん主演の映画「終わった人」への撮影支援を行った盛岡広域FCが優秀賞を受賞。同FCではロケーションの提案のほか、エキストラの募集や地元マスコミと協力した作品のPRを実施。ロケ地マップも作製するなど制作・配給側と連携した取り組みを行い、観光客の増加へもつながった点が評価を受けた。
10月11日に表彰が行われ、その2週間ほど前に受賞候補だと事前連絡を受けていたが、どの賞を受賞するかは当日発表されたという。同FCの多田研三さんは「本当に驚いた。盛岡で撮影した作品、その作品への支援が評価されたことが何よりもうれしい」と話し、「舘ひろしさんが『終わった人』で『第42回モントリオール世界映画祭』最優秀男優賞を受賞したことと共にダブルの喜びだ」とも。
映画「終わった人」は内館牧子さんによる小説の実写化作品で、東京と盛岡が舞台。6月9日の公開から現在まで市内映画館で上映が続き、リピーターも多いという。市内での上映は10月26日で終了予定だが、全国の映画館の中には舘さんの受賞以降上映している映画館があるという。
多田さんは「映画をPRすることで、盛岡をPRすることにもつながると思う。映画を見る人はもちろん、作る人にも『盛岡は良い場所だ』と思ってもらいたい。盛岡には良いロケーションがそろっている。それをより広く発信して、多くの作品の撮影場所に選ばれるように支援を続けたい。この取り組みが街をにぎやかにする力になれば」と意気込む。