盛岡を拠点に古着チェーン「ドンドンダウン オン ウェンズデイ」を運営する「ドンドンアップ」(盛岡市菜園1)は現在、西日本豪雨の被災地に衣類を届ける支援活動「ドンドンドネーション」を行っている。
同支援活動は2011年に発生した東日本大震災の被災地支援活動として行っていたもの。過去の災害では「支援物資が余って処分される」「処分費用は自治体にとって負担になる」という声もあったことから、古着を扱う「衣類リサイクルのプロ」として問題解決にも取り組める支援の形を考案。被災地の需要に合わせて、必要な衣類を必要な分だけ届ける活動を行った。震災時は2011年4月から開始し、2013年まで実施。期間中には573トンの衣類が集まり、東北の沿岸地域を中心に200カ所以上を訪問した。
同社広報担当の浅沼雄紀さんは「同じデザインのものが大量に届く、汚れてボロボロの古着が届くというケースもあると聞き、プロとしてどうにか解決したい思いもあった」と話し、「古着の良さは一着一着が違うこと。不謹慎かもしれないが、自分が好きな服を選ぶ楽しみを届けて、笑顔や元気につなげたい」とも。
現在、「ドンドンダウン盛岡北店」(青山4)を窓口に全国から支援衣類の寄付を受け付けている。受け付けるのは新品・中古を問わず、季節に合わせた夏服を中心とした衣類のほか、かばんや靴などの小物など。集まった衣類は仕分けを行い、ボランティア団体を通じて被災自治体へ送る。送り届けるだけではなく、ボランティア団体と共同で各自治体にてフリーマーケット形式で無償提供も行う予定。届けた衣類のうち、必要とされなかったものに関しては回収し、既存ルートを通じて東南アジアやアフリカへ輸出する。
7月18日に活動をスタートすると、衣類が集まり始めたという。早ければ8月5日に1回目の出発を予定している。寄付は「ドンドンダウン盛岡北店」」へ送るか持ち込みで受け付け。衣類は洗濯を行い、服と小物を分けるなどなるべく仕分けをするよう協力を呼び掛ける。
浅沼さんは「今年は猛暑が続き、着替えの夏服が多く必要になると思う。震災支援の経験から、片付け作業に役立つエプロンや長靴、ジャージの需要も高まると予想している。ボランティアや報道の手が届いていない場所への支援も考えている。できるだけ早い復興を願って、皆さんの力を貸してほしい」と呼び掛ける。
寄付衣類の送り先など詳細はドンドンドネーションホームページで確認できる。