もりおか歴史文化館(盛岡市内丸)で5月18日、れきぶんナイトミュージアム・春「学芸員のおしごと」が開催される。
同館では開館当初から小学生を対象としたナイトミュージアムを毎年夏に開いてきた。昨年からは大人へターゲットを変え、年4回、同館に在籍する4人の学芸員が季節に合わせたテーマや自身の専門分野などについて取り上げるスタイルで行っている。
ターゲットを変えた理由は外光が入りづらい展示室の性質にある。特に2階展示室は外光が一切入らない構造になっているため、昼間と夜間の違いがあまりないという。学芸員の福島茜さんは「ナイトミュージアムは昼間とは違う、夜ならではの雰囲気を楽しむもの。このまま続けていいのかという意見は出ていた。この辺りは官庁街、オフィス街なので、ターゲットを変えることで、昼は来館できない大人が仕事帰りに参加しやすいのではないかと考えた」と話す。
今回は5月18日の「国際博物館の日」に合わせ、博物館などで働く「学芸員」にスポットを当てる。学芸員とは何かという基本部分から入り、仕事内容の解説や同館学芸員の紹介を行い、参加者が学芸員の仕事を実践するコーナーも設ける予定。
今回講師を務める福島さんは主に資料保存が担当だが、同館のような小さな施設では専門分野以外の仕事も担当するという。福島さんは「日本では学芸員と一言で表せるが、その人の専門によって役割や種類が細かく分かれている。皆さんが思うより幅広い職業だというのを伝えたい」と話し、「世の中には名前を知っているが、仕事内容については詳しく知らない職業というのが多いと思う。学芸員もその1つ。今回の講座で少しでも学芸員に親しみを持って博物館を楽しむきっかけにしてほしい」と呼び掛ける。
開催時間は19時~20時(受け付けは18時30分~)。定員は先着50人。