盛岡にフィルムカメラ専門修理工房 愛用者の「困った」の声に応えて

フィルムカメラの修理を行う小川さん。小さな部品が多く、細かく気を遣う必要があるという

フィルムカメラの修理を行う小川さん。小さな部品が多く、細かく気を遣う必要があるという

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 フィルムカメラ専門の修理工房「Camera Repair(カメラリペア)盛岡」(盛岡市緑が丘)が12月11日、オープンした。

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 店主の小川泰幸さんは写真好き。「自分が好きなことを仕事にしたい」と考えていたが、撮影を仕事にすることに難しさを感じていた。そこで、自身がフィルムカメラ使用していた経験や、「細かい作業が好き」ということを生かしてフィルムカメラの修理に挑戦。修理の方法を本格的に学び、自宅に工房を構え、ネットで修理の受け付けを始めた。

 フィルムカメラの修理をする人は全盛期に比べて少なくなり、多くの人が高齢だという。オープン前の11月末ごろから工房のホームページを開設すると、すぐに修理の注文が入り、現在も問い合わせが相次いでいる。小川さんは「フィルムカメラの多くは小さな部品を組み上げて動かす機械式。きちんと整備すれば現役で動くものも多いが、メーカーではすでに修理を受け付けていない。手元にあっても動かせないのはもったいないし、良いものを残すための手助けになりたいと思った」と話す。

 修理できるのは国産の一眼レフカメラや小型のレンジファインダーなどのコンパクトカメラ。基本的には機械式のフィルムカメラが専門となるが、液晶や基盤などの電子部品を一部使用してあるフィルムカメラについても相談に応じる。預かったカメラは故障部分の修理のほか、ボディー全体の分解清掃と総合整備点検を行い、一般的な撮影ができるレベルに調整する。

 修理のほかフィルムカメラの使い方の説明や相談にも対応。小川さんは「若い人たちの間でレトロなフィルムカメラの人気が高まっていて、中古のカメラを購入する人も多いが、いざ手にした時に動かない、使い方が分からないといった状況になることもあるようだ」と話し、「フィルムカメラの困ったに応えられる存在でいたい。思い出のカメラの修理や購入したカメラの悩み、何でも気軽に相談して」と呼び掛ける。

 修理など問い合わせはホームページのほか、メールと電話(TEL 050-3631-5577)で受け付ける。直接持ち込みの場合は予約が必要。営業時間は10時~18時。木曜・日曜・祝日定休。

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