岩手県公会堂(盛岡市内丸)は4月1日、「公会堂の写真」の募集を開始した。
同施設は国の登録有形文化財に指定されている歴史ある建造物。完工90周年を記念し、さまざまな行事の企画がされる中で、通年で行えるものとして公会堂の様子などを記録した記念写真集の制作を考案。プロの写真家による作品に加え、市民や県民が日常的に利用していることもあり、写真を一般公募することとなった。
館長の工藤昌雄さんは「公会堂は当時から市民や県民と生活を共にし、政治・経済・文化の中心でもあった。独特の堅苦しい雰囲気を感じるという意見もあり、より親しみのある公会堂にしようと、皆さんからも写真を応募することに決めた」と話す。
募集する写真のサイズは2L(178ミリ×127ミリ)以上で、白黒でもカラーでも構わない。外観の写真のほか、館内、調度品、イベントの様子を写したものなど、公会堂に関係する作品を広く募集する。集まった写真は11月に開催する公会堂文化祭で展示。最優秀賞1点、優秀賞2点、佳作3点を選び、受賞作品には賞状と副賞が贈られるほか、完工90周年写真集へ掲載される。併せて、今は知られていない公会堂の姿を残すため、昔の様子が分かるような懐かしい写真も合わせて募集する。
工藤さんは「公会堂が積み上げてきた歴史は、私たちの暮らしの歴史でもある。指定文化財でありながら、現代まで多くの人が利用してきているのは珍しい事例だと思う。歴史ある建物が身近にあるということにもっと気づいてほしい。地域の人と共に歩んできた公会堂の当時の姿、そして今の姿をぜひ記録に残してもらいたい。ぜひ参加して」と呼び掛ける。
応募は郵送か直接搬入で受け付ける。締め切りは10月15日。問い合わせは同施設(TEL 019-623-4681)まで。