盛岡市内の空き家を活用するまちづくり会社「MORINOVA(モリノバ)」は5月、複合商業施設「十三日(トミカ)」(盛岡市肴町)と、同施設2階部分にシェアオフィス「BUNBO」を開業する。
「十三日」はもともと岩手県味噌醤油(みそしょうゆ)工業協同組合が所有する昭和初期に建てられた木造の建物で、取り壊し予定だったところを管理人から相談を受けた同社が複合商業施設へとリノベーション。所在地の旧町名「十三日町」の愛称から「トミカ」と名付けた。現段階では飲食店や雑貨店、インテリアショップなどの出店を予定している。併せて、同社では以前からシェアオフィスやコワーキングスペースを開業する構想があり、「クリエーターが集まる場所を作りたい」「盛岡に多くある空き家を活用したい」「人とまちが出合う場所を作り、盛岡をもっと魅力的にしたい」という思いから、同施設2階部分にシェアオフィスを開くことに決めた。
シェアオフィスのコンセプトは「クリエイティブな繋(つな)がりを育むシェアオフィス」。名称の「BUNBO」は分数の分母を意味し、たくさんのクリエーターが分母になることで、盛岡の新しい人づくり、ものづくり、まちづくりにさまざまなアイデアやデザイン、発信をもたらすことをイメージした。
3月4日には現地で説明会を兼ねた「クリエイティブトーク&ワークショップ」を開催。前半はシェアオフィスの説明会と、「CEMENT PRODUCE DESIGN」代表の金谷勉さんをゲストに迎えたトークイベント、後半はシェアオフィスのリノベーションを体験するワークショップを実施。ワークショップでは自然塗料「U-OIL」を使って天井や壁、家具の塗装を行う。同イベントは盛岡市の「クリエイティブプロジェクト育成事業対象補助事業」となる。
同社の金谷克己さんは「クリエーターに限らず、もの作りが好きな人、興味があるという人には気軽に参加してもらいたい。デザイナーとの出会いの場や交流の拠点としても活用できる場所にしていくのが目標。ぜひ足を運んで」と呼び掛ける。
イベントの参加申し込みはメールで受け付ける。定員は20人。詳細はフェイスブックページで確認できる。