盛岡市八幡町周辺の活性化などに取り組む「もりおか八幡界隈まちづくりの会」は、門灯を使った景観づくりを行う「八幡門灯プロジェクト」を始動した。
同会は、2011年9月の盛岡八幡宮参道のコミュニティ道路完成を受け、八幡かいわいを盛り上げるために設立。ワークショップなどを通して、まちづくりや景観づくりについて考え、盛岡八幡宮へ続く通りを歩行者天国にする青空市「八幡ぽんぽこ市」やクリーン作戦などを行い、地域に賑(にぎ)わいを生み出してきた。
「門灯プロジェクト」は、民家や店舗の軒先に同じような門灯を掲げて景観をつくるもの。以前から門灯を使用する提案があり、「八幡ぽんぽこ市」が地域のイベントとして定着したこともあり、町内の美観整備を本格化することとなった。
同会会長の明戸均さんは「イベントを通して、町外から多くの人が訪れるようになり、環境や景観への意識も向上している。八幡町の通りは昔ながらの古い街並みが続く門前町。それを生かした景観づくりができないかと考える中で、門灯を設置しようという発想が生まれた」と話す。
現在は形や明るさが異なる4つの門灯を町内4軒の民家の軒先に設置。見た目や美しさを実験で検証し、アンケートなどで門灯のデザインを決定する。その後は住民や店舗の賛同を得ながら、徐々に設置件数を増やしていく予定。
明戸さんは「八幡の通りは、昼間は人通りがあるが、夜になると少しひっそりしてしまう。賑わいや美しさだけではなく、防犯の意味でも明るいまちづくりをしていき、町内にあたたかい光をともしたい」と意気込む。