「第1回盛岡バスセンターを考える会(仮)」が6月13日、プラザおでって(盛岡市中ノ橋通1)で開催された。
同会は、6月6日に行われた文化地層研究会による「宵やみサロン『バッセンターを考える』」を受けて、同センターに特化して開かれた。当日は関心のある市民ら約40人が参加。前週の振り返りとして建築家の渡辺敏男さん、コンサルタントの細川智徳さんの講演や参加者の意見を発表の後、同センターの今後について意見交換した。
同センターは1960(昭和35)年、自動車ターミナル法の適用第1号施設として開業。近年は昭和の面影を残すスポットとして注目されていた。今年3月、運営会社が老朽化などを理由に9月にも閉鎖・解体することを明らかにしていた。
渡辺さんは講演の中で耐震診断結果と補強案、建築コスト比較などを説明した上で「盛岡バスセンターは新築ではできない歴史文化を継承していく建物。戦後盛岡の歴史をしるしている」と話す。「開業当時の姿はもっとモダンな建築。ターミナルとして十分機能する」とし、歴史的建築物、効率的なターミナル機能、レトロな雰囲気のある観光資源など同センターの価値を説明した。
参加者からは「建物は無くなったら終わり。これまでの物語がなくなる。保存してほしい」「盛岡のまちづくりそのものを考える機会」「これまでは魅力が分からなかった。使いやすい魅力ある物にしてほしい」「これまでは歴史や価値について説明されていない。知れば見方も違うのでは」など、さまざまな意見が発表された。
会の名称を「盛岡バスセンターから考える会」とすることを決定。今後のまちづくりへとつなげる意思を込めた。
市長と市議会に要望書と陳情書を送付し、同センターの歴史や価値を知り、市民が議論する猶予などを求めることも決めた。要望書と陳情書は14日に送付された。
次回開催日は未定。