雫石町では現在、「地域おこし協力隊」として活動する隊員を募集している。
総務省の事業の一つである地域おこし協力隊は、都市部からその地域に移住し活性化のために活動する人材を募集し、受け入れるもの。同町では初めての募集となる。
同町は行政区や地域コミュニティー、地域内で活動する団体の枠を超えて支え合う力を強化するため、「地域づくり会議」を行ってきた。同会議は町内の「雫石」「御所」「御明神」「西山」の4地区の住民たちで構成され、各地区の課題を解決するための取り組みをまとめた「地域づくり計画」を制作。本年度からその計画の実践に取り組んでいく。協力隊の隊員は計画が実践できるように、会議の運営や活動のコーディネートなどのサポートを中心に行う。
同町企画財政課企画グループ主任の藤原瑞枝さんは「計画の内容は地区ごとに違うが、雫石地区では『軽トラ市』以外のイベントを創出する、御所地区では温泉街を活性化するなどの提案がある。そこに雫石のことをあまり知らない協力隊の新しい視点を加えて、手伝ってもらえたら」と話す。
協力隊の業務は地域住民のサポートのみならず、ブログやSNSを活用した地域活動の情報発信や移住定住の促進、空き家対策事業、イベントや共同作業への参加も含まれる。そのほか地域づくりに関する研修へ参加するなどスキルアップも行っていく。
任期終了後も同町に定住し、行政と民間の橋渡しができる人材を育てることも目的とし、就業や起業などの支援も行う。藤原さんは「雫石は自然が多いが盛岡からも近く、新幹線も停車するため利便性もよく住みやすい。地域おこし以外でも長く関わって行きたい。一緒に雫石町を盛り上げよう」と呼び掛ける。
募集人数は4人。詳しい募集要項や応募方法はホームページから確認できる。5月2日まで。