寒さを生かした野菜「寒締めホウレンソウ」-盛岡でシンポジウム

シンポジウムの最後に行われたパネルディスカッションの様子。写真左がいきいき農場の三浦さん、左から2番目が石垣島から駆けつけた小沢さん

シンポジウムの最後に行われたパネルディスカッションの様子。写真左がいきいき農場の三浦さん、左から2番目が石垣島から駆けつけた小沢さん

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 「寒さを活かした野菜栽培の可能性を考えるシンポジウム」(主催=東北地域農林水産・食品ハイテク研究会ほか)が3月25日、盛岡市の複合施設アイーナ(盛岡市盛岡駅西通1)で行われた。

 会場には農作物の品種改良に携わる研究者や生産者、物流関係者、小売業者など、東北各県から約80人が参加。3時間にわたって熱論を展開した。

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 冒頭で、「標高差を活かした野菜の多品目・大規模栽培の取組」をテーマに、岩手町のいきいき農場代表で野菜ソムリエでもある三浦正美さんが講演。減科学肥料やそばがらを利用した堆肥ぼかしによる栽培技術、自然に帰る資材を利用することで環境に配慮した農業について説明した。三浦さんは講演の中で「農業は根づくり、土づくりが基本」と話し、「ひと皿余計に食べていただける野菜を全国に向けて作っていきたい」と意気込みを話した。三浦さんが経営する同農場は、地元の大手スーパーとの間で契約栽培を行うほか、モスバーガーを全国展開するモスフードサービス(東京都品川区)と提携し食材(レタスなど)を提供したことで知られる。

 続いて、「寒さを逆手にとった栽培技術とその普及~寒締め菜っ葉の生い立ちと発展~」をテーマに講演を行ったのは、農業博士の小沢聖さん。8年前まで赴任していた東北農業試験場(現在の東北農業研究センター、盛岡市下厨川)で「べたがけ・溝底播種」による「寒締め」農法を開発。ホウレンソウやコマツナなど菜っ葉類の寒締め生産技術を開発した経緯を説明した。

 現在は普及している生産方法だが、「当時は寒い冬に(ビニール)ハウスを開けるという『転勤族の非常識なやり方』は、『冬は保温が常識』だったこの地域の農家には、なかなか受け入れられなかった」というエピソードも披露。現在、沖縄県石垣市の国際農林水産業研究センター 熱帯・島嶼研究拠点で農業指導に努める小沢さんは「害虫の少ない寒冷地では、農薬の散布回数が少なくて済むなど、実は野菜作りには利点が多い」ことを力説。「今いる石垣島では、(寒冷地である)岩手の良さを身にしみて感じている」と話した。

 この後、両氏を交えたパネルディスカッションが行われ、シンポジウムを締めくくった。

 小沢さんが中心となって開発した冬の寒締めホウレンソウは1996年以降、岩手県や秋田県、青森県など東北各県で生産され、7度を超える高い糖度から、冬の葉物野菜として全国的に人気となっている。

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