盛岡広域8市町で構成する盛岡広域首長懇談会が現在、復興応援歌「未来へ届ける歌」を制作している。
震災から3周年の節目に向け、沿岸と内陸の絆をあらためて確認する狙いで制作を始めた。作曲は、第15回TIAA全日本作曲家コンクール入賞の柴田誠太郎さん。歌詞は、広域8市町を対象に4カ所で行われた歌詞づくりのワークショップと県民を対象にした公募で「今、伝えたい言葉」を集めた。そこに寄せられた言葉や思いを受けて盛岡市在住のシンガーソングライター菅野創一朗さんが作詞を担当。20代前半の2人が若い力で曲を作り上げる。
柴田さんは集まった言葉からインスピレーションを受けて「地平線から光が入ってくるようなイメージ」の明るい曲に仕上げた。ワークショップでさまざまな人の思いを感じた菅野さんは、集まった言葉の裏側にある気持ちが伝わるような歌詞を曲に合わせて分かりやすい言葉でつづる。
企画を担当する盛岡市危機管理課の加藤勝さんは「内陸でも震災を経験した人たちの言葉を残していったほうがいいのではという思いがあった。特に若い世代が震災から3年たってどんな心持ちでいるのかを歌で表現したら面白いと思った」と話す。「若い人たちで曲づくりから演奏もする。最初の発想以上のものになると思う」と期待を込める。
同曲は、3月11日の追悼行事復興祈念イベントで、もりおかジュニアオーケストラの演奏と県立不来方高校音楽部、若手民謡歌手小田代直子さんの歌によって披露される。