世界有数の江戸絵画コレクター、ジョー・プライスさんが所蔵するコレクションの特別展「若冲が来てくれました」が5月18日から、岩手県立美術館(盛岡市本宮)で開催される。
同展は、東日本大震災復興支援として600点を超えるプライスさんの江戸絵画コレクションの中から伊藤若冲の作品を中心に100点を展示。岩手、宮城、福島の被災3県を巡回し、「若冲の描く『生命』の輝きと喜びに満ちた世界を東北の人々に見てもらい、子どもたちに元気を取り戻してほしい」というプライスさんと妻・悦子さんの願いが込められている。3月から行われていた仙台市博物館会場では、10万人が来場する人気ぶりだった。
子どもたちにも日本美術に親しんでもらおうと子ども向けのタイトルや漫画仕立てで説明するなど興味を引く工夫をする。「東北の復興を担う子どもたちに本物の良さに触れてほしい」というプライスさんの願いから高校生以下は無料で鑑賞できる。
同館展覧会担当吉田尊子さんは「子どもたちや日本美術になじみのない方にも、親しみやすい内容。心から楽しんで見てもらえたら」と話す。
同18日には、同展の監修を務めたMIHO MUSEUM館長、辻惟雄さんによる開幕記念講演会「若冲とプライスコレクション」を行う。6月8日・9日にはプライス夫妻が訪れ、絵画鑑賞ワークショップとスペシャルトークショーを開催し、江戸絵画の楽しみ方を伝える。
会期中に作品を入れ替え、前期は6月16日まで、後期は6月18日から7月15日まで。
開館時間は9時30分~18時。月曜定休。入場料は、一般・学生=館内前売り650円(当日800円)、高校生以下無料。