宮澤賢治に関する新刊書籍などを集めた「第29回・賢治資料展」が現在、岩手県立図書館(盛岡市盛岡駅西通1)で行われている。
同展は10月27日から始まった読書週間に合わせて行われる恒例の企画展。過去2年間に出版された中から同館が収蔵した宮澤賢治の作品と関連図書、合わせて289点を展示する。「セロ弾きのゴーシュ」のモデルとされる藤原嘉藤治や親友の保阪嘉内、交友関係のあった作家・森荘已池の3人に関する資料のほか、「春と修羅」「注文の多い料理店」の初版本を公開。児童コーナーでは、星を描いた賢治の作品や星座に関する図書を集めたテーマ展「けんじのほしめぐり」を併催する。
企画担当者は「賢治の作品はなぜか4年周期で出版点数が増加する傾向にあって、今年は少ない方。トレンドとしては、同人誌『アザリア』に関する研究が目立っており、賢治の学生時代に注目が集まっているのかもしれない」と話している。
同館では賢治の作品について、児童書の利用率は依然高く、「これを機会に大人の人も賢治の世界に触れてもらえれば」と呼びかける。
開館時間は9時~20時。観覧無料。11月24日まで。展示作品の貸し出しも行う。