盛岡の複合施設「アイーナ」内にある「岩手県立図書館」(盛岡市盛岡駅西通1)で7月12日より、「岩手県郷土出版物展」が行われている。
同館がアイーナに移転して初めて開催する同展は、2008年度(2008年4月~2009年3月)に岩手県で出版された図書や刊行物約1,000点から224点を展示するもの。一般の文芸から哲学宗教、歴史、民俗、産業、美術など約30のカテゴリーに分類した中から、一般に読みやすい作品や冊子を紹介する。
話題の本としては、自らのガン闘病体験を書いた「がけっぷちナース」(山内梨香さん)、鶯宿温泉の情報誌「ホケキョ」(雫石町)のほか、盛岡のホットライン肴町商店街の各店を7.5メートルのマップに網羅した「楽しい街 もりおか肴町」(八重樫光行さん)などの異色作品も展示。そのほか、ポスターやカレンダー、ポストカードなど、冊子にならない出版物や、県内在住の著者で県外の大手出版社から出版された文芸作品や写真集も並ぶ。
同館担当者は「多いのは文芸もので、詩集や俳句集。郷土の歴史を探究した資料性の高い本も多い。絵本や紙芝居など、子どもが見ても楽しい作品も展示するので、この機会に地元岩手の出版物に触れてほしい」と話す。「行政が出版する資料集などは、今すぐ読むものではないかもしれなが、100年後、200年後に資料として価値の出るものもあるので、しっかり収集していきたい」とも。
開館時間は9時~20時。観覧無料。8月2日まで。