洋菓子店「タルトタタン」(盛岡市八幡町)が2月25日、矢巾町と協力して開発した「矢巾産紅玉りんごとポテトのバスクチーズケーキ」を発売した。
同商品は、矢巾町から「町産のリンゴの魅力を発信するために、紅玉を使った菓子を作れないか」という相談を受けたタルトタタンが、昨年4月から検討を進めてきた。同社の既存商品に岩手県産リンゴとサツマイモを使った「アップルポテトのバスクチーズケーキ」があり、リンゴを矢巾産の紅玉に変える形で商品化にこぎ着けた。
既存商品のレシピを矢巾産紅玉の味わいに合わせたものにアレンジするため、同町の「食と健康のアンバサダー」を担う料理研究家の小野寺惠さんがレシピを監修。リンゴやサツマイモを加えると水分が出てしまうため、全体の濃度を上げ、紅玉の酸味や香りを生かした味わいに仕上げたという。
発売前日の24日に開かれた発表会にはタルトタタン社長の小松豊さん、矢巾町の高橋昌造町長、同町でリンゴを栽培する宮一夫さん、小野寺さんら関係者が出席。小松さんは「紅玉は生産者が減り、貴重な品種。矢巾の皆さんが大切に作ったリンゴが、小野寺さんのアレンジ、ケーキを作る職人の技術で地産地消の良い商品に仕上がった。まずは矢巾の皆さんに味わってもらいたい」と話す。
高橋町長は「紅玉を宝石に例えるならルビー。いつか矢巾ルビーケーキという名前で販売したい」と会場の笑いを誘い、「紅玉の甘酸っぱい味が懐かしく、皆さんにおいしいと思ってもらえる商品になっている」と伝えた。宮さんは「矢巾の紅玉を選んでもらいうれしい。ケーキに使っているのは昨年生産したもの。昨年の夏は高温で雨が少なく、秋は一転して大雨と厳しい状況だった。その中で、着色管理や収穫時期の見極めなど、気配りを続けてきた。生産者の思いと一緒に多くの人に味わってほしい」と話す。
小野寺さんは「紅玉は洋菓子に合う品種で、菓子作りをする人にとって宝物のような存在。生産者の皆さんが育てた紅玉の酸味、香りをしっかり表現したかった。サツマイモの甘みと、酸味が豊かなリンゴ、チーズの組み合わせを楽しんで」と呼びかける。
価格は1ホール(4号サイズ)=1,890円。冷凍商品。1年間の限定販売で、県内のタルトタタン直営4店舗とオンラインショップで取り扱う。