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盛岡市アイスリンクが10周年 記念のスケート教室で荒川静香さんが特別講師

子どもたちに氷上でのバランスの取り方を教える荒川さん

子どもたちに氷上でのバランスの取り方を教える荒川さん

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 「みちのくコカ・コーラボトリングリンク(盛岡市アイスリンク)」(盛岡市本宮5)の開館10周年を記念したセレモニーやスケート教室、カーリングスクールなどが10月13日に開かれた。

美しいスパイラルを披露した荒川さん

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 同施設は2015(平成27)年9月に開館。東北唯一の公設通年型のアイスリンクで、スケートリンク1面とカーリングシート2面を備える。一般開放や大会などの貸し切り営業をするほか、氷上スポーツの教室や体験会を定期的に開いている。

  13日は記念セレモニーのほか、基礎スケート教室やカーリングスクールなどを開催。基礎スケート教室は日本スケート連盟が主催し、スケート初心者や滑ったことがない人を対象に、スケート人口の拡大などを目的に全国各地で行っている。同教室も今年で10周年を迎え、10年前の初回は盛岡市アイスリンクで行ったことから節目の記念として開催し、今回は2006年(平成18)年のトリノ五輪で金メダルを獲得した荒川静香さんが特別講師を務めた。

 子どもから大人まで約90人が参加。参加者は10グループに分かれ、氷上での立ち方から歩き方、滑り方を学んだ。荒川さんは各グループを回り、氷上でバランスを取るためのこつを指導。膝と足首を曲げ、中腰の姿勢になるとバランスが取りやすいことを伝え、「スケーターは氷上でほぼこの姿勢。なかなか日常生活ですることがない姿勢なので難しいと思うが、自分の身を守るためにも大切なポイント」とアドバイスした。参加者は「うまく歩けるようになった」「バランスが取れる」と笑顔を見せた。

 カーリングスクールは苫米地美智子さん、船山弓枝さん、市川美余さんが特別講師を務め、初心者・初級者・競技者の3コースに分けて実施。初心者コースではカーリングのルールや掛け声の意味、ストーンの投げ方などを指導し、参加者がチームになって実際にゲームに挑戦。参加者同士が交流を重ね、戦略を話し合う様子も見られた。

 特別講師を務めた荒川さんは「氷の上の感覚を知っているのと知らないのでは、氷上スポーツを見る時の面白みが全く違うと思う。フィギュアスケートも、スピードスケートも、アイスホッケーも、カーリングも、みんな簡単に滑っているように見えるけど、過酷な一面がある。教室での体験が競技への挑戦、健康づくりや趣味としてのスケートにつながれば」と話す。

 船山さんと市川さんは「ストーンを当てる角度や強さで『こうなるよね』『教室ではこうだったよね』と観戦する時の面白さが広がれば」と期待を寄せる。

 盛岡市アイスリンクの職員としても10年を過ごした苫米地さんは「この施設があるからこそ、岩手の選手が世界の舞台で活躍できていると感じる。今日のスクールを通じて、氷上でのフォームやストーンを投げるスピードの調整が難しいと体感してもらえたので、選手がどうやっているかじっくり観察してみて。そして、またやってみたいと思ったらいつでもアイスリンクに戻ってきて」と呼びかける。

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