
盛岡市動物公園ZOOMO(ズーモ)による「ピューマだらけの写真展」が現在、いわて県民情報交流センター「アイーナ」(盛岡駅西通1)5階の環境学習交流センターで開催されている。
ピューマの生態を紹介するパネルのコーナー。ニーナとタフの大きな写真も
同園では、「環境パートナーシップいわて」と「東京大学大気海洋研究所大槌沿岸センター」との3者による連携協定「森と海のわIwate」の活動として、環境学習交流センターにZOOMOブースを設置し、年間を通じて写真などの展示による情報発信と啓発活動に取り組んでいる。展示内容は定期的に入れ替え、7月からはピューマをテーマにしている。
6月10日に同園のピューマ、雄のタフと雌のニーナの間に5頭の赤ちゃんが誕生。13日に2頭が死亡し、現在は雄2頭と雌1頭が順調に成長している。7月29日には名前も決定。五つ子で生まれたこと、ニーナの両親がベガとアルタイルという星にちなんだ名前であることから、「カシオペア座」を構成する5つの星の名前を取り、雌はキャフ、雄はツィーとシェダル、死亡した2頭はルフバ、セギンと名付けている。
同園のSNSでは、赤ちゃんと子育て中のニーナの様子を発信。Xのフォロワーは3000人ほど増加し、多くの人が赤ちゃんの成長と母親になったニーナを見守っている。8月8日にはニーナと3頭の赤ちゃんの親子展示も始まった。赤ちゃんの事故防止のため当面は、高所がある表放飼場ではなく、増築した裏放飼場での展示となる。
広報担当の森敦子さんは「親子展示ができるようになったのも、多くの皆さんがニーナの子育てと赤ちゃんの成長を見守り、応援してくれたおかげ。記録と発信を続ける飼育係も皆さんの反応を楽しみにしている」と話す。
展示では6枚のパネルでピューマの生態について説明。ピューマが助走せずに飛べる距離を表示し、そのジャンプ力を示す目盛りも用意する。タフとニーナ、3頭の赤ちゃんの写真の中には、若い頃のタフやニーナを写したものや、人工保育中の赤ちゃんの姿を撮影した貴重な写真もある。手で持って体感できるハンズオン展示として、赤ちゃんピューマの重さを体験できるバケツを用意。体重を測るために赤ちゃんがバケツに入っている姿を再現し、実物のバケツの側面に体重計の画像とほぼ実物大の赤ちゃんの写真パネルを貼り、バケツの中には体重計の表示と同じ「1344グラム」の重りを入れている。
森さんは「じっくり写真を見てもらうと、3頭の赤ちゃんの顔の違いや、ニーナとタフに似ているところもはっきり分かると思う。園内でのピューマの説明は簡単な内容になっているので、この展示でピューマの生態を知って、ZOOMOに会いに来て」と呼びかける。
開館時間は9時~18時。展示の入れ替え時期は未定で、しばらくピューマの写真展を継続する予定。