
盛岡市と姉妹都市提携を結ぶカナダ・ビクトリア市から、ビクトリア盛岡友好協会会長のウィリアム・マクレディさんと妻のリタさんが8月4日、盛岡市役所を表敬訪問した。
盛岡市とビクトリア市は1985(昭和60)年に姉妹都市提携を締結し、今年40周年を迎える。40周年に合わせて2人は盛岡市を訪れ、3日には過去に「中学生ビクトリア研修」で盛岡からビクトリアを訪れた生徒が主体となって企画した交流イベントに参加。4日の夕方に内館茂盛岡市長を表敬訪問した。
2人が夏の盛岡に滞在するのは久しぶりだという。ウィリアムさんは「とにかく暑い」と笑いながら汗を拭うしぐさを見せた。姉妹都市交流については「姉妹都市提携への調印は両市の歴史にとって重要なマイルストーン(節目)となった。長年、市民が相互訪問を重ねて、アイデアや経験、贈り物を交換してきた。何度も盛岡を訪れているがどれも思い出深く、たくさんの友人ができた。盛岡の友人と過ごした良き日々を回想することもある。全ての訪問が私の人生を豊かにしてくれた」と感謝を伝えた。
内館市長は今年5月にビクトリア市を初訪問。「盛岡で2人に再会できたことをうれしく思う。訪問前にウィリアムさんから、ビクトリアはビールがおいしくて自然が美しい街と聞いていたが、本当にその通りで感激した。40年も続くビクトリアと盛岡の交流に対する継続的な支援に感謝を伝えたい。今年は10月に盛岡の中学生がビクトリアに、11月にはビクトリアから盛岡に中高生が訪れるので、それを心から楽しみにしている」と話した。
その後、マクレディ夫妻と内館市長は、盛岡ビクトリア友好協会の会員や市の職員を交えて懇談。当日は盛岡さんさ踊りの最終日で、表敬訪問後に観覧を予定するマクレディ夫妻に内館市長が「私も花車に乗って踊るので見てもらいたい」と話すと、夫妻は笑顔を見せた。夫妻は40周年を記念して盛岡ビクトリア友好協会に贈った記念アートの写真を見せ、両市の交流のきっかけになった新渡戸稲造の言葉や、岩手山が描かれていること、日本に先祖を持つカナダのアーティストが制作したことなどを伝えた。
ウィリアムさんは「今回の滞在で、盛岡の生徒の皆さんと交流できたのがうれしかった。姉妹都市交流に若い皆さんにもっと関わってもらい、新渡戸博士のようになってもらいたい。この先も両市が架け橋で結ばれ続けるようにサポートを続けたい」と話した。