岩手県立美術館(盛岡市本宮字松幅、TEL 019-658-1711)で4月11日、「蜷川実花展-地上の花、天上の色-」が始まった。
同展では、デビュー前の1995年から2008年までの作品を展示。大学時代に撮影したセルフポートレートの初期作や、「花」「金魚」「旅、」をテーマにした作品、人気芸能人を撮影した写真集からのカットに加え、新作シリーズの「Noir(ノアール)」も展示する。
蜷川さんは2001年に「第26回 木村伊兵衛写真賞」を受賞。蜷川カラーと呼ばれる独特な極彩色の「色面」は、すべて銀塩フィルムによる撮影で、色の加工や編集を行わないことで知られる。
初日となった同日、岩手県内はもとより宮城、青森、秋田、福島など、東北各県から若い女性を中心に約1,100人が来場した。
午後に行われた蜷川さん出演のトークイベントには観覧希望者が殺到。朝から配られた150人分の整理券が即座になくなったことから、会場ロビーにモニターを設置。200人余りがトークショーの様子を「場外」で観覧した。
トークイベントで蜷川さんは「自分にとって写真は日常から離れた特別なもの。被写体の美しさを撮るというよりもそれを前にした自分の気持ちを撮ってきた」とコメント。「だから、自分にとって写真を撮る時は『気持ちがザワザワした時』」と話す。
開館時間は9時30~18時。月曜休館(ゴールデンウィーク期間は開館)。5月31日まで。期間中、ギャラリートークや蜷川さん監督作「さくらん」の上映会なども行われる。
※蜷川実花さんのトークイベントの掲載写真(関連画像)は、岩手県立美術館の要請により削除いたしました。