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盛岡の書店で「すず竹細工」書籍刊行記念展

「かごを編む 鳥越すず竹細工とともに、柴田恵」(提供=リトルモア)

「かごを編む 鳥越すず竹細工とともに、柴田恵」(提供=リトルモア)

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 「『かごを編む 鳥越すず竹細工とともに、柴田恵』刊行記念展」が6月21日、書店「BOOKNERD」(盛岡市内丸)で始まる。

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 かごを中心とした手仕事を紹介する「gallery KEIAN」を主宰する堀惠栄子さんが、昨年5月に書籍「かごを編む 鳥越すず竹細工とともに、柴田恵」を刊行したことを記念して企画した同展。

 これまで京都や東京を巡回してきた同展の盛岡開催について、堀さんは「BOOKNERDは独自の審美眼で品をそろえているため、会場として相談した」と話す。

 同書は岩手県一戸町の鳥越地区に伝わる「すず竹細工」と、鳥越で生まれ育った職人の柴田恵さんに焦点を当てる。すず竹細工は同地区に自生する「スズタケ」を細く裂いて編み上げる。スズタケは120年に一度の周期で枯れてしまい、現在はその周期の真っただ中にあるという。加えて職人の高齢化や後継者不足といった課題を抱え、厳しい状況にある。同書は柴田さんの仕事を通し、すず竹細工の成り立ちと歴史、今後に迫る内容となっている。

 期間中会場では、書籍販売をはじめ、写真撮影を担当した在本彌生さんによる写真パネル展示、すず竹細工の展示販売を行う。すず竹細工は柴田さんが製作したかごをはじめ、柴田さんに師事する橋本晶子さん、堀江晶子さん、泉田はるみさんの物も並べる。

 堀江さんは「先人たちが探求してきた技術を残す方法を模索している中、すず竹細工について本に記録してもらえたことがありがたい。盛岡で柴田さんの展示会が行われる機会は少ない。柴田さんが作る美しいかごを実際に見て触って、すず竹細工特有の柔らかさや軽さ、つやを体感してほしい。本を通して鳥越の歴史や文化にも理解を深めてもらえたら」と話す。

 開催時間は11時~17時。火曜・水曜定休。入場無料。6月29日まで。

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