
「道の駅 もりおか渋民」が4月26日12時に開業する。
同施設は国道4号渋民バイパス沿いに整備される盛岡市内初の道の駅で、愛称は「たみっと」。運営コンセプトは「つどう、つながる、つむぎあう。」で、物と人が集い、物と人や人と人がつながる場所として、将来にわたって持続可能な地域をつくることを目指す。
施設は6つの棟で構成する分棟方式。各棟の外壁は渋民出身の石川啄木が故郷を思って読んだ短歌から想起する色を採用し、それぞれトイレや道路情報提供施設、産直・物販施設、テナント、レストランなどの役割を持つ。
施設からは岩手山と姫神山の両方が見えるのが特徴。中心部には2つの山の眺望を楽しめる「森の大通り」や「岩手山原っぱ」「姫神山テラス」を用意した。各施設の柱や床、各棟をつなぐ通路の屋根椅子、テーブルなどには盛岡市産の木材を活用している。施設の近隣にある「石川啄木記念館」からは散策路を使って徒歩で訪れることもできる。
レストラン「啄木亭」では地元の食材を使用し、盛岡サーモンと菜彩鶏(さいさいどり)、紅木豚(こうぼくとん)を一度に味わえる「啄木ランチ」(1,500円)など定食や麺類、軽食を提供する。産直では約80の生産者・事業者らが商品を並べる予定。
2つのテナント棟には学習塾や物販店、飲食店など6店が入居。乳製品専門店「もりおかみるくステーション」では、盛岡産の生乳を使ったジェラートやチーズなどを販売する。ジェラートのフレーバーには地元食材のほか、姉妹都市の沖縄県うるま市の「アップルバナナ」を使い、学生が考案したフレーバーも提供する。同店を運営する「たまやま温泉Lab」の一ノ渡渉さんは「老若男女問わず、地域の皆さんに親しんでもらえる場所になれば。眺めも良く、ジェラートを食べながらほっと一息ついてほしい」と話す。
スムージーなどを提供する「BON JEWEL」は、20時まで営業。「道の駅は物販や飲食店が早い時間に閉まるところが多く、夜に訪れると暗くてひっそりしているイメージがある」と同店の晴澤雪枝さん。「学習塾もあるので、少しでも明かりがついていると安心できてうれしいかなと思って、営業時間を長くしようと決めた。皆さんの憩いの場になれば」と話す。
開業を間近に控え、内館茂市長は「とても楽しみ。オリジナルの食べ物や岩手山と姫神山が見える美しい景色を楽しんでほしい。たくさんの皆さんに来てもらえれば」と呼びかける。
営業時間は9時~18時(一部テナントを除く)。トイレ、休憩所、道路情報提供施設を備えるA棟は24時間利用可能。26日~29日、5月3日~6日は一部交通規制を行うとともに臨時駐車場を設け、臨時駐車場からシャトルバスを運行する。