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盛岡観光コンベンション協会が山車参加者募集 伝統行事をつなぐためにも

昨年の盛岡観光コンベンション協会の山車(写真提供=盛岡観光コンベンション協会)

昨年の盛岡観光コンベンション協会の山車(写真提供=盛岡観光コンベンション協会)

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 盛岡観光コンベンション協会(盛岡市中ノ橋通1)が現在、9月14日~16日に行われる「盛岡秋まつり 山車行事」に向けて、山車の引き手など参加者を募っている。

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 同祭りの山車行事は300年以上の歴史を持ち、盛岡市の無形民俗文化財に指定されている伝統行事。各町の消防組織や自治組織などの印である「丁印(ちょうじるし)」を盛岡八幡宮へ奉納し、丁印を担いで練り歩いたのが始まりとされ、現在は車輪が付いた山車の形となり、歌舞伎や昔話、歴史上の場面などを再現した人形で飾り付けた山車が、笛や太鼓の音色と共に3日間にわたって市内を練り歩く。

 新型コロナウイルス感染症の影響を受け、2020年、2021年は中止、2022年は縮小開催だったが、昨年から通常開催に戻った。今年は同協会のほか、全8台の山車が奉納される。

 昨年は例年より多い10台の山車が運行したため、山車の引き手や太鼓打ちなどの参加者が分散する傾向にあった。今年は平均的な台数となり、連休が重なることから参加者の増加に期待が寄せられる一方、祭りを知らない人や参加したことがない人が増えているのが現在の課題となっている。

 盛岡観光コンベンション協会では、8月15日までを締め切りとしていた小太鼓打ちと音頭上げの参加者を定員に達するまで延長して募集。同協会の佐々木健一さんは「小太鼓打ちは主に小学4年生~6年生が担当するが、中止と規模縮小を経て、祭りに参加したことがない世代に入れ替わっている。子どもの人数自体も減っているので、なかなか参加者が集まりづらいのが現状だ」と話す。

 30日まで募集している引き手の定員は200人。「馬力が必要だが、初めての人や市外・県外の人も参加しやすいポジション」と佐々木さん。「黒石寺の蘇民祭(そみんさい)のように、担い手不足によって終了せざるを得ない祭りも出てきた。盛岡秋まつりも伝統行事を維持する難しさに直面する時が近づいている。『秋まつりって何?』という人も、気軽に加わってもらいたい。その興味から継続につながれば」と呼びかける。

 参加費は1人6,000円(3日間のはんてんの貸し出し、食事代、保険料を含む)。参加区分ごとの定員や条件はウェブサイトや募集チラシに記載。申し込みは往復はがきで受け付ける。引き手の申し込みは8月30日必着。

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