盛岡・桜山界隈の情報をまとめたフリーペーパー、古くて新しい街中をPR

「桜山参道人情商店街」の表紙と中身

「桜山参道人情商店街」の表紙と中身

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 盛岡市・東大通商店街の店舗情報をまとめたフリーペーパー「桜山参道人情商店街」が12月中旬に発行になった。発行人は、同商店街で薬局を営む傍ら盛岡市議も務める高橋司さん。フリーライターの稲葉英之さん、石川春香さんのほか、地元商店主らがほぼボランティアで編集にあたった。

発行人の高橋司さん

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 同冊子は盛岡城跡公園の北側、亀ケ池と鶴ケ池を挟むように広がるエリアで通称「桜山界隈」と呼ばれる同商店街の「今」を紹介する内容。巻頭では、同地域の9割にあたる81店舗を店らとともに紹介するほか、イラストによる鳥観図、エッセー、盛岡在住者らによるおすすめ店の紹介などを掲載する。

 「生まれも育ちも桜山」という発行人の高橋さんは「タウン誌などではお店のメニューやサービスが中心だが、この冊子では店の成り立ちや店主の横顔など店のストーリーが分かるのが特徴」と他誌との差別化を強調。「企画の立ち上げは今年4月ごろ。店への取材や協力金のお願い、原稿のやり取りなど、すべてが初めてのことで当初の予定より発行が遅れたが、何とか年内に間に合った」と胸をなで下ろす。

 高橋さんによると同エリアは元々、戦後のどさくさに満州からの引き揚げ者が住み着き商売の街として定着し、岩手県庁や盛岡市役所が近くにあることなどから飲食店街として発展してきたという。現在は、菜園や大通に比べて家賃が安いことから、おしゃれカフェや雑貨店、古着屋など、若者向けの店舗が増え始め、新たな起業の場ともなっている。

 冊子を手に取りながら高橋さんは「本来なら桜山神社の境内にあたる土地なことから、法律で建て替えができないこの地域は、店と店が寄り添ってようやく成り立っている。10年後には何らかの形で新たな展開を迎えざるを得ないからこそ、今のうちにこの地域のことをまとめておきたかった」と振り返る。

 体裁はB5版、40ページ、フルカラー。発行部数は3,000部。掲載各店のほか、東北銀行各店、ホテル、公民館などで無料配布中。今のところ定期刊行の予定はない。

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