盛岡のタウン誌「てくり」、最新号校了に追われる-IT駆使し少数編集

朱ペンを片手に最終チェックに余念がない

朱ペンを片手に最終チェックに余念がない

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 毎年、春と秋の年2回を発行する盛岡のタウン誌「てくり」(編集・発行=まちの編集室、TEL 019-652-1858)の最新号が11月25日、発売される。

県外からの訪問客と情報交換する「てくり」スタッフ

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 最終チェックとなる11月14日、デザイン担当の木村敦子さんの事務所にライターの赤坂環さん、水野ひろ子さんら編集スタッフ3人が集まり、印刷所から刷り出された校正紙への「朱入れ」など校了作業に追われた。

 2005年の春以来、「広告を入れてない分、好きなように自分たちの気の趣くままに作ってきた」という同誌は今回で8号目。「ものづくり」をテーマに、巻頭特集では南部紫根染めを中心に盛岡に息づく染め物を取り上げる。8月に選ばれた「デザイン物産展ニッポン」の出展レポートのほか、定番の人物インタビューページなどを含め、総ページ数は前回同様40ページ、オールカラー。

 「みんなで作っているから、誰が責任を負うかということもない」という同誌には編集長のポストもない。関わる全員が「いちスタッフ」。

 それぞれが仕事を持つフリーランスな上、3人とも子育て中であることから「集まるのは取材開始前と校了日ぐらい」。コミュニケーションで効率化を図るために「編集会議は掲示板サイトのBBSがメーン」とITを駆使する。電子メールを使わない理由は「どこに行ったかわからなくなる」(木村さん)「いつの話だかわからなくなる」(水野さん)というのが主な理由。「みんなに見せるための写真画像のアップができないのは、これからの課題」と話すのは赤坂さん。

 この日、「以前から同誌に注目していた」という関東の編集プロダクション経営者らが「表敬訪問」。誌面のコンセプトや制作上のポイント、盛岡と他の都市との違いなど情報交換にも熱が入る。

 「やっていることはすごくローカルなことだけど、全国から注目してもらえるのはすごくうれしいし励みになる」と木村さんは話す。

 最新号の発売は11月25日。価格は500円。さわや書店、東山堂書店ほか、青山ブックセンター(東京都)、提携各店で販売。

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