盛岡で「町家再生プロジェクト」スタート-「相談サロン」で改修支援

今回、改修された「八百倉町家」。土間には改修までのプロセスが展示される

今回、改修された「八百倉町家」。土間には改修までのプロセスが展示される

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 NPO法人「いわて景観まちづくりセンター」(事務局=設計同人内、盛岡市本町通2、TEL 019-624-2466)は、盛岡にある町家の利用促進を目的とした「町家再生プロジェクト」をスタートする。9月4日、鉈屋町に改修した「八百倉町家」で発表した。

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 同プロジェクトは、「町家利活用促進活動」の一環として、「ハウジングアンドコミュニティ財団」(東京都港区)が助成する「200年住まい・まちづくり担い手事業」の認定事業として実施するもの。現在、町家に住んでいる人や今後町家に住みたい人に向けた「改修相談サロン」や工務店など設計施工業者を対象とした「改修セミナー」を軸に、来年3月まで事業を展開。盛岡の旧市街に残る町家を再生する事業を支援・推進する。正式な事業名は「盛岡市鉈屋町における次世代にむけた町家改修・利活用によるまちづくりの実践活動」。

 同事業では町家の改修支援のほかに、「町家カフェ」「町家産直」など、地域としての魅力を発信するイベントを4回実施。さらに、改修した冬の町家の住み心地を体験する宿泊体験や町家を使ったチャレンジショップ、活用方法を探るワークショップなど、地域の担い手となる次の世代を巻き込んだ実践プロジェクトも行うとしている。これらの活動内容は、事業終了前に開催するフォーラムで発表する。

 盛岡市の鉈屋町界隈は今も古い町家が残る地域。ここ数年、その存在が見直されつつああり、改修・再生が進められている。

 すでに3棟の町家を改修した実績を持つ設計士で、同センター事務局の渡辺俊男さんは「町家を修繕したくても、実際にノウハウを持っている業者はほとんどいないのが現状。この機会に、町家を生かすまちづくりに目を向けてほしい」とし、「すでにこの八百倉町家は120年ほどたっているが、直せばさらに100年は保つもの。200年保つ(木造の)民家は今の時代にも実現できる」と話す。

 「町家改修相談サロン」は、毎週土曜と第2・第4日曜の13時~17時に開設する。

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