雫石商工会(雫石町中町)が実施する「雫石町・お宝探しプロジェクト」は8月27日、同会研修室で漫画家のそのだつくしさんを招き「まちづくり講演会」を行った。
同会は、今年の8月から11月にかけて実施する「平成20年度・雫石中心市街地活性化推進事業」の一環として行われる同プロジェクトの中で、有識者の意見をヒアリングする目的で行われたもの。
ディスカッション形式で行われた同会には、同プロジェクトを受託する「NPO法人学生ビジニティいわて」(盛岡市上田4)の学生メンバー6人のほか、商工会の職員3人が出席。全国誌で活躍しながら、地元雫石の活性化に力を注ぐそのださんの話に熱心に耳を傾けた。
冒頭でそのださんは、たまたま結婚を機に住むようになった同町で、自らがまちづくりに積極的に関わるようになった経緯を説明。全国的にも知られるようになった「軽トラ市」のPRソングを作った話では「世間話からCDになった。誰もプロはいなかったが、実績やキャリアがないとできないということはない」と、これからプロジェクトを実行する学生にエールを送った。
さらに、「まちおこしは、行政と企業、アーティスト(クリエーター)の協力が大切。それぞれの持ち味を生かすことが成功につながる」と続け、「それらをつなげるパイプ役を育てることが重要」と説いた。
そのださんとともにCDやTシャツの制作に関わったカーショップ経営の石井浩一さんは「誰かにアイデアを話すだけでも、どこかでつながって実現に向かっていくもの。すべてを自分だけでやろうとすると結果的にフェードアウトしてしまう」と、コラボレーションの必要性を訴えた。
同事業では「お宝探しプロジェクト」のほか、今年11月までに「観光マップの作成」「散策ツアー『まちなかハイク』」の3つの事業を実施する。