書籍・雑誌の流通を行う日本出版販売(東京都千代田区)は2月3日、東北6県の書店100店舗で「東北の日本酒と書店祭」をスタートする。
各県の日本酒などを景品に用意し、スタンプラリー形式で行う同イベント。活字離れが進む書店と日本酒離れが進む酒造業界が手を組み、新しい販路を拡大しようと企画した。同社では以前から「祭」と題して全国の書店と連携したキャンペーンを行ってきたが、東北に限定したものは今回が初となる。
同社東北支店の担当者は「近年は日本酒に関係する書籍や雑誌、漫画などが多く出版され、本を入り口にして『日本酒を飲んでみようかな』という人も増えているように感じる。2つの業界に共通するのは若い人が離れてしまっていること。お酒と書籍という異なる分野が手を組むことで、お互いの世界に触れるきっかけが生まれれば」と話す。
景品の日本酒14銘柄は参加書店の書店員が推薦したもの。岩手からは「浜千鳥」(釜石市)と「わしの尾」(八幡平市)が参加。蔵元の推薦は「さわや書店」の栗澤順一さんが行った。
栗澤さんは「岩手には酒蔵がたくさんあるので迷ったが、書店員の皆さんからの意見も取り入れて、沿岸と内陸の2つの蔵元を推薦した。今回の企画を通して本好きが日本酒を知るということはもちろんだが、日本酒好きの人にも書店に足を運んでほしい」と呼び掛ける。
県内のキャンペーン参加書店は19店。参加書店で専用の台紙を受け取り、1,000円以上購入するとスタンプが1個押され、3個集めると抽選に応募できる。日本酒14銘柄から好きなものを選べる「日本酒コース」と1,000円分の図書カードが当たる「読書コース」を用意する。
3月20日まで。