岩手県の移住定住総合情報ウェブサイトとガイドブックがリニューアルし、公開と配布が始まった。
同ウェブサイトとガイドブックは「イーハトー部に入ろう!」と題し、岩手県へ移住してきた人たちの暮らしを部活動に例えて紹介。県内各市町村をチーム、移住者を先輩、支援団体を応援団に見立て、岩手への移住を考える人へ親しみや楽しさを感じてもらうのが目的。岩手県地域振興室県北沿岸・定住交流課長の菅原健司さんは「これまでも移住や定住を考えている人への情報発信を行ってきた。今回は移住定住のハードルを下げて、より楽しいものに感じてもらえるようにリニューアルを行った」と話す。
ウェブサイトとガイドブックはともに、さまざまなパターンの移住者を紹介しながら、県内各市町村の特色や暮らし、各種相談窓口を紹介する内容。移住者である先輩へのインタビューに加え、ガイドブックには「入部の流れ」として移住前の準備に役立つ情報を4ステップで紹介するページも掲載。人工や面積といった基本データに始まり、仕事を探す方法や住まいの探し方、起業を考える人、農業、林業、漁業を始める人への支援先、子育てや結婚サポートについての情報も紹介している。ガイドブックと合わせて、岩手を知らない人向けに県内各地域の気候や文化、環境などの特色を解説するサブパンフレットも制作した。
ウェブサイトではガイドブックを補う各市町村のデータをより詳しく掲載。気になるキーワードで検索できる「キーワードNavi」や、移住体験の様子を紹介する動画など、ウェブの特色を生かして岩手での生活の魅力を伝える。県北沿岸・定住交流担当主事の斉藤千花子さんは「身近な相談先と併せて、移住者の声を伝えることで、岩手の暮らしがイメージしやすくなったと思う。こういった取り組みを通じて、岩手に興味を持って足を運んでもらい、移住者の増加につながれば」と話す。
ウェブサイトは2月末に公開し、ガイドブックは県外で行われる移住定住希望者向けのイベントなどで配布を始めており、少しずつ反響が集まっているという。菅原さんは「岩手は広く、各地域によって気候も文化も暮らし方も違う。海もあれば山もあるし、雪が降らない地域や利便性の良いところもある。だからこそ、移住者の多様なニーズに応えられる。暮らし方が選べるのが長所。岩手は田舎で雪国といった単調なイメージを崩すきっかけにもなりたい。『イーハトー部に入ろう』で検索してもらえれば」と呼び掛ける。
ガイドブックは各種相談窓口や移住定住希望者向けのイベント、アンテナショップで配布するほか、郵送などにも対応する。