ハンバーグの店ベル(盛岡市大通1、TEL 019-629-2245)のドアマン佐々木重政さんが12月28日で引退することとなった。
同店は全国に336店舗を展開するハンバーグレストラン「びっくりドンキー」(北海道)の1号店。佐々木さんは同店の初代店長を務めた後に定年退職したが、その後創業者の依頼により復帰。その際に、札幌の店に勤めた頃にドアの開け閉めを行い好評だったことを思い出しドアマンを始めた。以来、来店客を迎え送り出す「店の顔」として11年間店の前に立ち続けた。明るい笑顔と元気な声で人気を呼び、今では市内のみならず県内外に多くのファンがいるという。
引退については以前から考えていたが、73歳と高齢であるため冬場の寒さや長時間立ち続けることへの心配の声もあり決意した。佐々木さんは「ウエーターでもキッチンでもなく、自分にしかできない仕事をしたいと思い、ドアマンを始めた。引退については心配の声があったこともそうだが、自分でもやりたいことがあり、後悔しないためにも決断した」と話す。
引退後もさまざまなことに挑戦して人生を楽しむという。150歳まで生きるのが目標で、佐々木さんは「まだ折り返しにも来ていない」と話す。「いつもお客さまを笑顔で迎えることが一番の幸せであり、喜びを感じながらドアマンを務めていた。『人生は楽しむもの』という考えでやってきた。これからもっと楽しみが待っていると思うと、楽しくてしょうがない。皆さんもどうか人生を楽しんで」とも。
引退までは昼の時間帯を中心なるべく毎日ドアマンとして立ち続けるという。28日には市民有志による佐々木さんの卒業をたたえる会が行われる予定。