もりおか町家物語館(盛岡市鉈屋町、TEL 019-654-2911)で現在、平成27年度南部鉄器まつり「南部鉄器青年展~鉄ノ音~」が開催されている。
同展示会は盛岡市・滝沢市・雫石町の各工房で南部鉄器を製作している45歳以下の現役職人22人の作品の展示のほか、鉄器の歴史や製造方法などについてのパネル展示や職人の紹介など、南部鉄器という伝統産業の「いま」を感じることができる構成となっている。
期間中は職人が会場に常駐し、直接話を聞くこともできる。南部鉄器協同組合青年部部長の鈴木成朗(しげお)さんは「市内や県内には製造の様子を見学できる場所や工房もあるが、職人とはなかなか直接会話ができないと思う。こうして交流できるのは貴重な機会」と話す。
出品されている作品は南部鉄瓶を中心に、湯釜、花器、小物など41作品。各工房の特色が表れる伝統的なものから、職人の自由な発想でデザインされた現代風のもの、普段はできない技術に挑戦しているものなど、一般的に販売されている南部鉄器とは一味違った作品を見ることができる。
鈴木さんは「重くてごつごつして使いにくいという南部鉄器のイメージを変えられると思う。南部鉄器の世界で活躍する若い職人の今を知ってもらいたい」と来場を呼び掛ける。
開催時間は9時~19時(最終日は16時)。入場無料。10月25日まで。