岩手の林業を女子の力で盛り上げようと有志が「いわて林業女子会」を発足し、11月1日に設立記念イベント「森に近い暮らしと岩手の雑穀つぶつぶ料理」を岩手いのちのアトリエつばさ(雫石町長山)で開催した。
各地で林業女子会が設立される中、岩手でも林業や自然の生活を学ぼうと、林業・エネルギー産業関係者や岩手大学農学部の学生のほか、自然に興味がある女性たちが集まり発足。同イベントには13人が参加した。
木質バイオマス研究会会長も務める岩手大学農学部准教授・伊藤幸男さんが手掛けた、岩手県産木材を使用したまきストーブとまきボイラーを設置したエコハウスを見学。同住宅は、震災をきっかけに次世代に残せる化学物質フリーの自然住宅を造りたいと建設を始め、昨年11月に完成した。土台には県産クリの木材を使用、屋内もヒノキやナラ、カラマツなどできるだけ岩手県産の木材を見せられるように考えて建てられた住宅で、高気密高断熱で冬でも暖かい。参加者らはエコエネルギーに特化した住宅に触れながら、岩手県内の森林事情や県産木材の価値について学んだ。
また伊藤さんの妻、信子さんが岩手の雑穀を使った「つぶつぶ雑穀料理」を振る舞った。雑穀ヒエのクリームを使用したアップルカスタードパイと甘酒バニラアイスが提供され、参加者は雑穀の持つ自然の甘さに感動していた。
同会代表の大石倫子さんは「いろいろなつながりを持って、林業に関しては素人なので素人らしく、そして女子らしく面白く楽しく岩手の林業を盛り上げることにつなげていければ」と話す。今後は、定期的に林業や里山での暮らしを学ぶイベントや企画を行うという。