国立大学法人岩手大学(以下、岩手大学)は、日本の研究力強化と地域経済の活性化を目的とし、研究開発マネジメントの高度専門職「UA(University Administrator)」の育成と、その活躍を支える抜本的な人事制度改革を推進します。

岩手大学正門(盛岡市上田3丁目)
■ 背景と目的
現在、日本の大学では研究者が研究に付随する業務や組織経営までを担う文化が根強く、国際的な研究力の低下が懸念されています。
岩手大学はこの課題に対し、従来のURA(リサーチ・アドミニストレーター)業務を超え、大学経営を戦略的に支える高度専門職「UA」を令和8年度中に整備します。本事業により、外部資金の獲得を増大させ、その財源を研究環境へ再投資する「好循環サイクル」を確立し、10年後には地域イノベーションの創出拠点として不動の地位を築くことを目指します。
~副学長級へのキャリアパスとテニュアトラック制度を柱とした、新たな人事・育成制度を構築~
■ 本事業の3つの大きな特徴
教員、事務職員に続く「第3の職種」として「研究開発マネジメント職(UA)」を明確に位置づけます。一般UAから始まり、最終的には副学長クラスである「研究戦略マネージャー」に至る5段階の職階を整備します。高度専門職手当や、外部資金獲得実績に応じた報奨金制度を導入し、教員職と遜色ない処遇を実現します。
高度専門人材が安定して長く活躍できるよう、外部有識者を交えた透明性の高い審査を経て、期間の定めのない雇用(無期雇用)へと転換するテニュアトラック制度を導入します。これにより、地方大学における最大の課題であった「専門人材の確保と定着」を解決します。
大学内にとどまらず、岩手県、盛岡市、産業支援機関等と連携した「
いわてイノベーション推進リサーチパーク(I-waRP:アイ・ワープ)」の「岩手コーディネートネットワーク(岩手CN)」での実務研修を実施します。半世紀にわたる産学官連携の歴史を活かし、研究成果を社会実装へ繋げる「現場力」を備えた人材を育成します。
■ 組織体制の刷新:学長直轄の意思決定と実行組織
・ 学長主宰の岩手大学成長戦略会議にUAが経営層とともに戦略的意思決定に参画します。
募集する人材は「UA候補者」。採用した方をOJTや研修で育成し、5年後を目途にテニュアトラック制度で期間の定めのない無期雇用をします。
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岩手大学は「岩手の大地とひとと共に」を校是とし、地域に頼られ、尊敬される大学を目指しています。本事業を通じて、UAという新しい専門職が研究者と二人三脚で世界水準の研究を支え、その成果が地域産業を潤す「岩手モデル」を構築してまいります。
従来の枠組みを超え、経営と研究を高度に融合し、教員でも事務職員でもない、大学の舵取りを担い、研究成果を地域の価値へと変える「地域イノベーションの司令塔」として活躍してみませんか。

岩手大学農業教育資料館(重要文化財 旧盛岡高等農林学校本館)と宮沢賢治石像 ー宮沢賢治は岩手大学の前身『盛岡高等農林学校』の卒業生ー